豊田織機の非公開化検討=トヨタなど出資、数兆円規模も
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2025年04月26日 01:01 時事通信社

トヨタ自動車などが、グループ源流企業の豊田自動織機の株式非公開化を検討していることが25日、明らかになった。トヨタやグループ企業などが資金を出し、メガバンクの融資も活用してTOB(株式公開買い付け)を実施する案が浮上している。ただ、買収額は数兆円規模に及ぶ可能性があり、実現性は不透明だ。
豊田織機は2024年9月末時点でトヨタ株の約9%を保有するが、近年、株主の海外投資ファンドから資産の有効活用などを厳しく求められている。さらに23年以降、エンジンの認証不正などの問題が相次ぎ発覚。グループ中核企業のトヨタが中心となって株式を非公開化し、経営の自由度確保やガバナンス(企業統治)体制の強化を図りたい考えだ。
トヨタは豊田織機株の約24%を保有。グループのデンソーは約7%、トヨタ会長の豊田章男氏が会長を務めるトヨタ不動産が約5%、豊田通商が約5%を持っている。ただ、豊田織機の時価総額は25日時点で約4兆3000億円に上り、買収総額はそれを上回る公算が大きい。
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