フローラSに出走予定のゴーソーファー(撮影:下野雄規) 今週からは「東京・京都・福島」の3場開催。
重賞は、土曜日に青葉賞(GII・東京・芝2400m)。日曜日にフローラステークス(GII・東京・芝2000m)と、マイラーズC(GII・京都・芝1600m)が開催される。
今回はオークスへ向けての重要なトライアル戦・フローラSをピックアップ。いつものように過去10年データを使って馬券の傾向を探っていこう。
1.狙うなら2番人気馬&中位人気馬?
いつものようにまずは人気上位馬の成績チェックから。
1番人気馬は、過去10年でわずか1勝。サトノワルキューレ(18年)だけ。成績は[1-2-0-7]とかなりの大不振。昨年も1番人気バロネッサが7着に敗れている。
対して2番人気馬は、昨年アドマイヤベル勝利などの2勝。成績は[2-3-2-3]でこちらは好成績。軸候補としては遥かにこちらのほうが良い。
次いで3番人気馬は2勝で、成績は[2-0-1-7]とこれも今一つパッとせず。以下、4番人気馬は[1-1-2-6]。5番人気馬は[2-0-2-6]。ちなみに2ケタ人気馬は過去10年で5頭が馬券圏内になっている。
近5年の傾向でいうと4番人気馬か5番人気馬どちらか、または共に馬券になっている。中位人気馬を積極的に入れていく馬券のほうが良さそうだ。
2.2枠と8枠、好走継続中?
これは例年指摘している項目。このレースではなぜか2枠と8枠が好走傾向にある。
2枠馬は、18年から23年まで6年連続で馬券圏内をキープ。8枠馬は、16・18・20・21・22・24年で馬券圏内をキープ。
過去10年の馬券圏内30頭中14頭が、2枠と8枠に入った馬なのである。理由は定かではないが、気にしておきたいデータといえるだろう。
一方、不調といえるのが4〜7枠。過去10年の馬券圏内30頭中、この4つの枠から8頭しか馬券になれていない。全体を見渡すと8枠は別として、1〜3枠の「内枠」が好走傾向にある。やはり東京芝2000m戦は内枠有利ということだろう。ちなみに3枠までの馬が1頭も馬券に絡まなかったというケースは09年以降起きていない。
3.ローテはどこからがいい?
前走が未勝利戦勝利馬や、1勝クラス戦だった馬でも上位人気になったりするレース。
昨年も前走フリージア賞(1勝クラス)2着だったアドマイヤベルが2番人気となり、結果は1着勝利。1番人気のバロネッサは前走未勝利戦1着から7着敗退となっている。要するにまだ能力の把握比較ができないので、人気順はかなり眉唾ということなのだろう。
その反面、前走が「オープン以上」の馬は必ず1頭は馬券圏内に絡んでいる。特に良いのはやはり「前走フラワーC組」。一昨年も、唯一出走していたゴールデンハインド(7番人気)が、前走フラワーC4着からの勝利。昨年は「前走フラワーC6着までの馬」と指摘したが、当てはまったうちカニキュルが3着になっている。今年はフラワーC3着ゴーソーファー、6着ハギノピアチェーレがいるがどうなるか。
4.ほかの気になるデータは?
【関東馬か関西馬か?】
勝ち馬は、過去10年で関東7勝・関西3勝。しかも近6年は関東馬が6連勝中。馬券圏内30頭でも、関東馬18頭対関西馬12頭で関東馬がやや優勢だ。
【逃げ馬の成績は?】
春の開幕週となる東京芝コース。綺麗な芝で逃げ馬有利なのだろうか。
一昨年は4枠7番からゴールデンハインドが先手を取り、そのまま逃げ切り勝利。22年は2枠3番からパーソナルハイが逃げての2着。ほかにも逃げた馬が3着になっているケースもあるが、逃げ馬の成績は[1-1-1-7]で良いといえる程の成績ではない。
【最速上がりタイプの成績は?】
過去10年での上がり最速は33秒2。このタイムを出した2頭はどちらも馬券圏内になっている。しかし最速上がりを出していても、馬券圏外になっている馬もかなり多い。
18年サトノワルキューレは、ほぼ最後方から上がり33.4秒で1着になっているが、これは稀なケース。東京競馬場は直線が長いから大丈夫という感じではない。4角の位置取りは後ろ過ぎない馬のほうが良い。