なお、TGR-WRT2からのエントリーとなるサミ・パヤリ／マルコ・サルミネン組（トヨタGRヤリス・ラリー1／5号車）は、スペシャルステージ（SS）12でクルマにダメージを負い、リタイアとなった。
ラリー・イスラス・カナリアスのデイ2は、島の北部エリアが主舞台となり、3本のステージを、ミッドデイサービスを挟んで各2回走行。一日の最後にはラス・パルマスのサービスパークのすぐ近くでスーパーSSが1本行なわれ、7本のステージの合計距離は124.08kmと3日間で最長の一日となった。
天候はステージや時間帯によって異なり、路面は全体的にドライながら、一部のセクションは霧や雲の影響で湿り気を帯び、タイヤのグリップが大きく変化する難しいコンディションでの戦いになった。
デイ1の6ステージすべてでベストタイムを記録し、首位に立ったロバンペラは、デイ2でも圧倒的な速さをキープ。まずは午前中のステージをすべて制し、総合2番手オジエとの差を36.9秒まで拡大した。
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一方2番手のオジエは、ロバンペラのペースにはおよばなかったものの、2番手タイムを6回記録して総合2番手を堅守。総合3番手のエバンスは、SS13で今大会初のベストタイムをマークし、ロバンペラの連続ベストタイムを12本でストップ。オジエとの差は35.8秒となった。
思うようにペースが上がらずもデイ1で総合5番手につけた勝田は、デイ2に入りペースが改善。3本のステージで4番手タイムを、SS9では3番手タイムを記録。総合4番手につけていたパヤリが、SS12の終盤にコーナリングラインが脹らんで木製のフェンスに当たり、クルマにダメージを負ってストップしたことで、勝田は総合4番手に順位を上げてデイ2を終えた。なお、チームはサービスでパヤリのクルマを精査し、ダメージの状況を鑑みてデイ3に再出走しないことを決断している。
デイ2でも、上位4台が安定した好ペースを刻み続けたTGR-WRTのユハ・カンクネンチーム代表代行は、「私たちにとっては、今日もほぼ完璧な一日だった」と振り返る。
「カッレ（・ロバンペラ）はふたたび素晴らしい仕事をした。速く走りながらも、自分が快適に感じられるペースを維持していた」
「周囲の者は、『彼は戻ってきた』と言っているが、決して退いていたわけではない。スピードと才能はつねに彼のなかにあり、このような復調は時間の問題だっただろう」
「サミ（・パヤリ）のアクシデントは残念だが、彼はそれまで非常に良い走りを見せていたし、このようなことは起こり得る。それでも、我々の4人のドライバーが依然トップ4を占めており、クルマもこのラリーでは非常に速く、ドライバーたちも素晴らしいスピードを示している」
「だからこそ、最終日は現時点でのリザルトを確実なものにした上で、フルポイント獲得のために戦う。この後、今シーズンはまだ激しい戦いが待っているからね」
総合優勝の決まるデイ3は、SS14からSS18までの全5本が実施される予定。また最終日は、この日のみの総合順位でボーナスポイントを争う“スーパーサンデー”も注目となる。デイ3のSS総距離は58.38kmとなる予定だ。
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