2024年F1第20戦メキシコGP セルジオ・ペレス(レッドブル) 事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を調査員が独自に調査。送られてきた報告書を公開する。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
メキシコGPは、少なくともあと3年間はF1に残ることになり、今月末に契約延長が発表される予定だ。ラスベガスとともに、アウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスで開催されるレースは、2025年末に契約が満了するレースだったが、メキシコシティのクララ・ブルガダ市長が、契約が間もなく延長されることをうっかり明かしてしまった。
地元メディアに対して市のトップは、「来週4月30日にF1との協定に署名する予定なので、素晴らしいニュースです」と語った。レース主催者に近い情報筋によると、新契約によりメキシコGPは2028年末までカレンダーに残り、いずれの当事者も解約条項を発動しない場合は、自動的にさらに2年間延長されるという。
メキシコ当局がグランプリに資金を投入し続けるという決定は、レース主催者が、グリッド上にメキシコ人ドライバーがいなくてもファンがサーキットに集まり続けると確信していることを意味する。
メキシコGPは2015年にカレンダーに戻って以来、毎年チケットが完売している数少ないレースのひとつだが、このイベントの人気はセルジオ・ペレスがレースに参戦しているからだと懸念を持つ人々が多かった。現在、ベテランドライバーはグリッドにいないが、プロモーターは契約を延長した。つまり、地元のヒーローがコース上にいなくても、状況は変わらないと確信しているということだ。
■肉体への負担が過酷なサウジアラビアGP
F1マシンをドライブする際の肉体的な負担を、ファンは必ずしもわかっていないため、ドライバーは最も過酷なレースの最後にどれだけ疲れ切っているかを隠そうと、常に最善を尽くしている。しかし、サウジアラビアGPは非常に高い気温のなかで開催された。ジェッダでのレースはナイトレースで、気温が日中よりも3〜4度ほど低いにもかかわらず、ドライバーの身体は大きなダメージを受けた。
高速特性のサーキットは、本格的なブレーキングポイントが3カ所あり、ドライバーが息つく暇もないほどの高速コーナーが連続する区間が3カ所あるため、特に新人ドライバーにとっては大きな負担となった。
たとえば、ガブリエル・ボルトレート(キック・ザウバー)とアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)は、レース終了後、マシンから助け出されなければならなかった。ブラジル人ドライバーは、フィジオの助けを借りてザウバーのホスピタリティエリアまで歩いて戻る前に数分間休む必要があり、一方イタリア人ドライバーは、メルセデスのエリアに戻るのに、ずっと父親のマルコに支えられていた。カルロス・サインツ(ウイリアムズ)、アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、エステバン・オコン(ハース)といったベテランたちでさえ、グランプリ終盤ではかなり苦戦した。サインツは、ウイリアムズのステアリングを外すことができず、コクピットから出ることができなかったが、ザウバーのメカニックが彼の窮地に気づき、助けに駆けつけた。
■ノリス、禁酒してタイトル争いに集中
友人たちとパーティ中に、割れたグラスの破片で鼻を切る怪我をして話題になってから1年、ランド・ノリスは、親友のDJマーティン・ギャリックスがいつもパフォーマンスを行っているオランダ国王の記念日の祝賀行事には出席しないと表明した。
マクラーレンのドライバーは、「僕はマイアミで優勝した」と振り返ったが、「僕はチャンピオンシップを争っているから、そんなことをしている余裕はない」と説明した。
「サウジアラビアでのレースは厳しく、身体的にもきつい。人生にはお酒を飲むこと以外にもたくさんのことがある。僕は今年お酒を飲んでいないが、そのことを誇りに思っている。これからも全力を尽くしていくから、僕にとってつまらないことなんて何もないよ」
1年前の出来事を振り返り、ノリスは「グラスが少し割れただけだ。見た目は実際よりもずっとひどいし、みんなもひどいと思ったけれど、ちょっとした切り傷だった。もっとクールなストーリーだったらよかったんだけど、友だちと一緒に何日か過ごせるなら、楽しむつもりだ」と繰り返した。
「みんな実際よりも大げさに騒いでいたが、ほんの少し切っただけだ。僕は恥ずかしいとは思っていないし、隠そうとも思っていない」
[オートスポーツweb 2025年04月27日]