ロッテ・松石信八(撮影=岩下雄太) 「去年に比べると率的にも残っているのかなと思うんですけど、あとは強い打球を求めてやっているので、そこをもっともっと強い打球を打てるように頑張っていきたいなと思います」。
ロッテの育成2年目・松石信八は、昨季はどちらかというとセンターから逆方向の安打が多かったが、今季引っ張った力強い打球が増えている。
3月22日の西武との二軍戦、8−0の5回二死一、二塁の第3打席、森脇が投じた初球のインコース126キロフォークをレフトフェンス直撃の二塁打は昨季からの成長を感じた。
森脇から放ったフェンス直撃の二塁打について「あの時はサブローさんに足の上げ方、タイミングの取り方を教えてもらってすぐ結果がついてきました。本当にタイミングの取り方、足の上げ方だけで、あれだけ変わる。オープン戦は打率0割だったんですけど、オープン戦が終わって教えてもらって、開幕して教えてもらってからちょっとずつヒット性のあたりが生まれてきた。そこが本当に良かったなと思います」とサブロー二軍監督兼統括打撃コーチに感謝する。
昨年、取り組んでいた“タイミング”の取り方を継続しているのだろうかーー。
「去年の後半ときも教えてもらって、今は違う方法なので、今はそっちの方が合っていますね」。
昨季取り組んでいたタイミングの取り方を完全に消したわけではなく、今取り組んでいるタイミングの取り方が合っており、引き出しを増やしている最中だ。
ルーキーだった昨季から“トップの作り方”、“タイミングの取り方”を常々口にしている。そこは大事にしている部分なのだろうかーー。
「外国人選手は速いピッチャーが多いので、いつでも打ちに行けるような姿勢、いつでもトップを作れていて差されない、急にクイックするピッチャーとかもいるので対応できるように意識しています。ちょっとずつできてきているのかなと思います」。
◆ 守備でも成長した姿
ショートの守備では、4月8日の巨人二軍戦、6−0の4回二死二塁で秋広優人がセカンドベース後方のライナー性の打球をダイビングキャッチすれば、4月15日の楽天二軍戦では、6−1の8回先頭の田中和基が三遊間に放ったショートゴロを逆シングルでキャッチし一塁へワンバウンドスローでアウトにした。
「守備は小坂さんにずっとつきっきりで教えてもらっているので、ちょっとずつ守備範囲、球際、成果には出てきているのかなと思います」。
攻守に成長を見せる松石。去年から成長を感じる部分はどこに感じるのだろうかーー。
「守備だったらゲームは別として、練習でもミスすることが少なくなったり、足を使えたり、まだまだなんですけど去年に比べると少しは成長したんじゃないかなと思います。バッティングも、サブローさんに教えてもらったタイミングの取り方だけで、大きく変わったので、ちょっとずつというよりは急にきた感じはあります」。
同級生の寺地隆成、木村優人が一軍で活躍している。「自分は寺地にバッティングでは勝てませんし、木村はピッチャーだからあれなんですけど、まだまだという気持ちが正直あるので、早く追いつけるように頑張っていきたいと思います」と2人の活躍に刺激を受ける。
「今は試合に出させてもらっているので、しっかり結果を出して一軍にいけるように。支配下になって身近な目標というか、一軍のレギュラーが最終的な目標なので、そこを目指してちょっとずつでも頑張っていきたいと思います」。将来、木村、寺地とともに一軍でプレーするため、土台をしっかりと固めていく。
取材・文=岩下雄太