95年のきさらぎ賞を制したスキーキャプテン(撮影:高橋正和) 今年のケンタッキーダービー(3歳・G1・ダ2000m)にはアドマイヤデイトナ(牡3、美浦・加藤征弘厩舎)、ルクソールカフェ(牡3、美浦・堀宣行厩舎)の2頭の日本馬が出走を予定している。悲願の初制覇なるかに注目馬が集まるが、実は今年で日本馬の初挑戦からちょうど30年。そこでスキーキャプテンが参戦した95年のレースを振り返る。
スキーキャプテンは父Storm Bird、母Ski Goggle、母の父ロイヤルスキーの血統。米国産馬で、半姉のスキーパラダイスは94年の仏G1・ムーランドロンシャン賞を制していた。
3歳秋のデビューから新馬、京都3歳Sと2連勝。続く朝日杯3歳Sでは1番人気のフジキセキにはクビ差届かなかったものの、大外から鋭く伸びて力を示した。その後、陣営は米三冠への挑戦を発表。そのステップレースとしてきさらぎ賞に挑み、単勝1.0倍の圧倒的支持に応えて楽勝した。
迎えたケンタッキーダービーはフルゲートに1頭満たない19頭で行われた。スキーキャプテンは発馬ひと息で後方からとなる。初ダートの影響もあったのか、追走に苦労。直線でも伸びを欠き、勝ったサンダーガルチから大きく差のひらいた14着に終わった。
この大敗のイメージが関係者に残ったのだろうか。次に日本馬がケンタッキーダービーに出走するのは21年後、16年のラニまで開くことになる。それでも歴史の扉を開いたチャレンジとして、スキーキャプテンの名前はこれからも語り継がれていくはずだ。