『NAONのYAON 2025』の模様 ロックバンド・SHOW-YAがプロデュースする、出演者が全員女性アーティストの音楽フェス『NAONのYAON 2025』が29日、東京・日比谷野外大音楽堂で開催された。なお、会場の改修工事にともない、同地での開催は今回が一区切り。来年は神奈川・横浜BUNTAIに場所を移すことが発表された。
【ライブ写真】女性アーティストによる『NAONのYAON 2025』白熱のステージ 冒頭、オープニングアクトに続いてSHOW-YAの寺田恵子が登場。イベントの歴史を振り返るとともに、恒例のカウントダウンを女子プロレスラーの神取忍&井上貴子らとともに行い、本編がスタートした。
トップバッターは、爆音と技巧で魅せるNEMOPHILA。続いて、ボーカル・ALICEを中心に年間200本のライブを行うRisky Melody、ハイトーンボーカルとパワフルな演奏が持ち味のハーモニックメタルバンド・HAGANEと、3組のガールズバンドが立て続けに登場。序盤から会場の熱気をぐんぐん高めていった。
その熱をさらに引き継いだのが、寺田と若手ボーカル陣によるPRINCESS PRINCESSメドレー。そして、シークレットゲストとして登場したのは、1990年代に“イカ天バンド”として人気を博したNORMA JEAN。ヒット曲「GET A CHANCE」を引っ提げて、19年ぶりの再結成パフォーマンスを披露し、会場は大きく沸き返った。
前半戦の目玉は、寺田、杏子、中村あゆみ、相川七瀬の4人によるスペシャルユニット「BOMBER GIRLS」。お約束の「BOMBER GIRL」(近藤房之助&織田哲郎)を皮切りに、「ロックンロール・ウィドウ」(山口百恵)、「飾りじゃないのよ涙は」(中森明菜)、「六本木心中」(アン・ルイス)など、昭和の名曲を豪華コラボで繰り広げ、3000人の観客を熱狂させた。
後半は、テレビ番組『芸能人格付けチェック』の人気企画「聴き比べ対決」で話題を呼んだキッズバンドがサプライズ登場。プロと素人を聞き分ける名物企画で“プロ顔負け”の演奏を披露し注目を集めた子どもたちが、寺田とともにSHOW-YAの代表曲「限界LOVERS」のショートバージョンを披露。堂々としたパフォーマンスに観客からは大きな拍手が送られ、将来のロックスターの片鱗を感じさせた。
続いて、八神純子が登場。「パープルタウン」「思い出は美しすぎて」「みずいろの雨」の3曲を、圧巻の歌唱力で披露。昨年に続く出演で、さらに磨きのかかった表現力を見せつけた。そして、小柳ゆきが「be alive」「あなたのキスを数えましょう」「愛情」をパワフルに歌い上げ、会場を一気に熱く染めた。
さらに相川が、「Sweet Emotion」「Blue Star」(feat. ALICE from Risky Melody)、「夢見る少女じゃいられない」を披露し、刺激的なボーカルで観客を魅了。続く中村は、「翼の折れたエンジェル」をあいさつ代わりに熱唱し、「BROTHER」ではアンジェリーナ1/3(Gacharic Spin)とコラボレーションしてパフォーマンス。さらに「HOWEVER」(GLAY)も披露された。
ディーバたちの宴の最後を飾ったのは杏子。「第ゼロ感」(10-FEET)のあと、寺田とのツインボーカルで「目を閉じておいでよ」「負けるもんか」を披露。軽やかなステップと艶のあるハスキーボイスで、独自の世界観を魅せた。
そしてクライマックスは、SHOW-YAによる圧巻のステージ。「私は嵐」ではHAGANEの凪希、NEMOPHILAのmayuがゲスト参加し、ステージはさらに熱を帯びた。寺田はエネルギッシュな歌声を響かせ、テレビ企画でも話題となったカバー「ストリッパー」(沢田研二)や「限界LOVERS」など、計5曲を披露。バンドもギター&ベース回しや縦横無尽のパフォーマンスで観客を煽り、唯一無二のSHOW-YAワールドが炸裂した。
アンコールでは、全25組・41名の出演者がステージに集結し、「Rock Love」を大合唱。薔薇で彩られた舞台で、女性アーティストたちの情熱がひとつになり、2025年の『NAONのYAON』は華やかに幕を閉じた。
なお、同公演の模様は6月22日午後6時より配信されることが決定している。