
【マニラ時事】石破茂首相は30日(日本時間同)、フィリピン・マニラの沿岸警備隊本部を訪れ、日本が供与した巡視船を視察した。沿岸警備隊は中国と領有権を巡って争う南シナ海で警戒活動に当たっており、海洋安全保障分野の連携強化をアピールした。
首相は操舵(そうだ)室で活動状況の説明を受け、日本の海上保安庁が能力向上支援の一環で行っている制圧術の訓練を見学。その後、マニラに寄港中の海上自衛隊の掃海母艦「ぶんご」などを訪れ、隊員を激励した。
29日の日比首脳会談では安保協力の深化を確認。両国は海上保安機関同士の連携も強める方針だ。視察後、首相は記者団に「コーストガード同士、海自と海軍の協力を密にし、地域の平和と安定、法の支配を強固なものにしたい」と語った。