マシンバランスに悩むウイリアムズ。アルボンとサインツのフィードバックは一致、問題を把握も今季は応急処置で乗り切る方針

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2025年05月01日 07:00  AUTOSPORT web

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2025年F1第5戦サウジアラビアGP アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)
 ウイリアムズF1のチーム代表ジェームズ・ボウルズは、チームが2025年型マシン『FW47』の根本的なバランスの問題と戦っており、F1の今シーズン中は、その問題に対処するために「一連の応急処置」しかできないだろうと認めた。

 チームは今年、最初の4戦で19ポイントを獲得し、好調なスタートを切った。これは、昨シーズン全体で獲得したポイントをすでに上回っている。だが有望な結果にもかかわらず、アレクサンダー・アルボンと新加入のカルロス・サインツの両ドライバーは、特に低速コーナーでのハンドリングの課題に繰り返し直面している。サインツは、前回のサウジアラビアGPのレース中にこの問題について示唆したが、完全に内容を明かす前に、ボウルズとの話し合いを待つことにした。

 詳細を尋ねられたボウルズは、チームが直面している課題について明確な評価を示した。

「いくつかの特性は、走行中にまだ適切なレベルに達していない」と、ボウルズがジェッダでメディアに語ったと、『RacingNews365』が報じた。

「ドライバーのためにあるべきバランスを我々は保てていないと思うし、現在使用している一部のツールに少々とらわれている」


■アルボンとサインツのフィードバックはほとんど同じ

 ボウルズは、ウイリアムズの両ドライバーのフィードバックがほぼ一致しており、チームが取り組むべき明確な方向性を示していると強調した。

「カルロスの素晴らしいところは、彼とアレックス(アルボンの愛称)の考え方が一致しているので、よい方向性が見えてくることだ」とボウルズは語った。

「両ドライバーあるいは片方のドライバーが、他のことに気をそらすための手段としてそういうことをすると問題になるが、我々にはそうしたことはない。ふたりとも、どこに問題があるのかを非常に明確にしている」

 今年中にいくらかの改善は可能だが、完全な問題の解決には、おそらく2026年のレギュレーション刷新に向けた長期的な開発と結びついた、より根本的な再設計が必要になるだろうとボウルズは警告した。

「今年中に調整できる要素がいくつかあると思う。しかしその一部は、将来に向けて我々が取る必要性と方向が異なっている」

「質問に答えるとすると、なぜそれが問題なのか? それは、ドライバーがマシンの性能を最大限に引き出すにはバランスがまだ整っていないと思うし、ドライブするのが難しいマシンであるからだ」


■限定的な修正と長期的な視点

 ウイリアムズはすでに2026年のレギュレーションに集中しており、ボウルズは2025年に完全な解決がもたらされるという期待を抑えた。

「隠すことはできても、治すことはできないというのが私の考えだ。今なら、そこに貼れる絆創膏がいくつかあると思う。それはよいことだ。なぜなら、本質的に、我々は物事の正しい要素に触れているからだ。我々は正しい対策を取っている。(問題を)修正するためには、確実に正しい要素を修正していると確認する必要がある」

「しかし、それを2025年に本質的に解決できるとは思わない」

 制限があるにもかかわらず、アルボンとサインツは開発を導く明確なフィードバックを提供しており、ボウルズはチームの方向性については楽観的だ。

 今のところウイリアムズは、FW47の潜在能力を最大限に引き出すために段階的な調整に頼る必要があるが、一方で将来のシーズンに向けてより堅牢な解決策に目を向けなければならない。

[オートスポーツweb 2025年05月01日]

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