◇自民、議席維持に懸命=立民は擁立難航
改選50議席を争う比例代表は、現時点で13の政党・政治団体が候補者を擁立する構えだ。「政治とカネ」の問題などを巡る逆風で苦戦が予想される自民は、議席の目減りを少しでも抑えようと懸命。立民は擁立作業が思うように進んでいない。国民民主は躍進をもくろむ。
自民は日本医師会副会長ら組織内候補を含む27人を決定。前回の22年参院選と同規模の30人程度の擁立にめどを付けつつある。前回は18議席を獲得したが、今回は政党支持率が低迷。党関係者は「失った支持層を取り戻せていない」と厳しい見方を示す。
公明は改選7議席の死守が至上命令。24年衆院選で比例票が初めて600万票を割り込むなど、党勢の衰えは顕著で、連立与党としての実績アピールに躍起だ。
立民は前回20人を立てたが、現時点では10人にとどまる。与党との政策協議で看板政策の実現を図る維新や国民と対照的に、野党第1党として存在感を発揮し切れないことが背景にありそうだ。知名度が高い蓮舫氏ら候補の積み増しを模索している。
維新は12人が出馬を準備。前回の大型連休前と比べると半数程度で、擁立作業の遅れは否めない。
共産は小池晃書記局長ら5人を立てた。改選4議席から1増を目指す。
若年層を中心に世論の追い風を受ける国民は、前回獲得議席の4倍となる12人を擁立。1000万票の大台を目標に党勢拡大を狙う。
れいわは現職2人が改選を迎える。政党要件の維持が懸かる社民は3人、参政は5人をそれぞれ立てた。昨夏の東京都知事選で次点に食い込んだ石丸伸二氏が率いる地域政党「再生の道」も9人の擁立を発表している。
※擁立状況は4月30日現在のものです。