『PJ 〜航空救難団〜』主演の内野聖陽 (C)ORICON NewS inc. 俳優の内野聖陽(56)が、4月期のテレビ朝日木曜ドラマ『PJ 〜航空救難団〜』(毎週木曜 後9:00)で主演を務めている。型破りな訓練で訓練生たちを鍛え上げていく鬼の主任教官を演じる内野に、厳しさの中で成長する物語となる本作を届ける意義を聞いた。
【場面写真】愛を持って”鬼教官”を演じる内野聖陽
本作で内野が演じるのは、航空自衛隊航空救難団の救難員・通称PJ(パラレスキュージャンパー)を育てる救難教育隊の主任教官・宇佐美誠司。航空救難団は、事故・災害時など過酷な状況下で救難活動を行う“人命救助最後の砦”であり、“究極の救難部隊”と称される精鋭集団だ。ドラマは、激しい情熱を内に秘める宇佐美と、PJを目指す若者たちが、1年に及ぶ“地獄”の訓練に立ち向かう姿を描く、この春もっとも熱い物語となる。
■夢をつかむことは「苦しさの中から」
内野は、本作への出演を決めた理由を、航空自衛隊航空救難団の視察で出会った隊員たちの礼儀正しさ、先輩への敬意、感謝の心、そして何よりもチームワークを大切にする生き方に深く感銘を受けたのだという。その姿は「人として美しい」と感じたといい「僕たち今現代を生きる人間にとってお手本というか、心が洗われるような感動を覚えたからなんですよ」と、現代社会において忘れかけている大切なものがこのドラマには詰まっていると語る。
さらに、ドキュメンタリーとして描かれるべき物語ではないかという疑問も抱いたという内野だが、フィクションという形で、厳しさの中で人間が成長していく物語を描くことの意義を感じたという。それは、自衛官を目指す人だけではない。「苦しさの中から苦闘しながら自分の夢をつかんでいく姿って、どの世界でも同じだと思う」と、普遍的なテーマが込められていることを強調する。
■過酷な訓練に挑む若者たちとの共演
ドラマでは、神尾楓珠、石井杏奈、前田拳太郎、渡辺碧斗、草間リチャード敬太(Aぇ! group)、犬飼貴丈、前田旺志郎といった若手キャストが、PJを目指す訓練生役として出演する。内野は彼らの真剣な姿勢に感銘を受け、「自分の限界を超えて頑張る若者たちの姿がとてもキーになってくる」と語る。自らもトレーニングに励みながら、若手キャストにも撮影の合間に筋トレを指導。「まだまだ筋肉つけないとダメ」と彼らの本気の姿を引き出すために心を鬼にし、役さながらの厳しさと愛を持って接しているという。
若手キャストにとって、ヘリからの降下、宙吊りの縄ばしご、水中訓練など、過酷な訓練シーンが多いが、内野は彼らが限界を超えていく姿をしっかりと映像として届けることの重要性を強調する。「本気の姿がドラマの中で見えないと、視聴者も心が動かない」と、リアリティを追求する姿勢を見せた。
■令和にこのドラマを届ける意義
「本作では『ここまで追い込むのか』っていう部分も出てくる」という内野。「コンプライアンスやハラスメントへの問題意識も高まった今の時代ですがそんな現代の視聴者はどうこのドラマを見るのか。どうリアクションしてくれるんだろうか」と、昭和のスポ根ドラマのようなド直球な物語が、現代にどのように響くのか期待する。
そんな物語を令和の時代に届ける意味について聞くと内野は、「本当の厳しさってハラスメントでもなんでもない。人が成長できる“厳しさ”って一体なんだろうかと考えてもらえる作品になったらうれしい」と願いを込める。
最後に内野は、「みなさんの元気の源になってくれたら」とメッセージを送る。そして、「本当の主役は私ではなく訓練生たちだと思っています。ぜひ彼らの輝く瞳や、本気の魂をお見せできるように頑張りたいと思いますので、どうか楽しみにして待っていてください」と呼びかけた。