マクラーレン、今季限りでフォーミュラE撤退へ。ザク・ブラウンCEO「他の挑戦を模索する機会が来た」

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2025年05月01日 20:20  AUTOSPORT web

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ABB FIAフォーミュラE世界選手権からの今季限りでの撤退を発表したネオム・マクラーレン・フォーミュラEチーム
 マクラーレン・レーシングは、戦略的なポートフォリオ見直しの結果、2024/25シーズン限りでABB FIAフォーミュラE世界選手権への参戦を終了すると発表した。

 2022/23年シーズン9から参戦を開始し3年目を迎えている今年は、ネオム・マクラーレン・フォーミュラEチームとして、サム・バードとテイラー・バーナードのふたりのドライバーとともに戦っている。

 マクラーレンは、これまでに5回のポールポジションと1勝を含む6回の表彰台を獲得。とくに、2024年3月のサンパウロE-Prixでは、サム・バードが最終ラップで華麗な逆転を決め、チームにとって待望の初優勝をもたらした。

 今季シーズン11のジェッダE-Prixでも、テイラー・バーナードがフォーミュラE史上最年少のポールシッターとなる快挙を達成。日本の日産自動車の電動パワートレインをカスタマーとして搭載し、シリーズで上位を争っている。

 しかし、第6&7戦モナコE-Prixを前にしたタイミングで、今季限りでのFE離脱を発表した。この決定の背景には、モータースポーツ活動にさらに集中しつつ、今後の成長機会を最大化するという戦略的な視点があるといい、主には2027年からの参戦を明らかにしているFIA WEC世界耐久選手権への挑戦が理由となっている。

 2027年以降マクラーレンは、F1、NTTインディカー・シリーズ、WEC世界耐久選手権に参戦する唯一のチームとなる予定であり、『トリプルクラウン(モナコGP、インディ500、ル・マン24時間レースの制覇)』の再達成をターゲットに掲げた。

「マクラーレン・レーシングの全体的な戦略方針により強く合致する、他の挑戦を模索する絶好の機会が来た。これには、2027年のFIA WEC世界耐久選手権への参戦が含まれる」と語ったのは、マクラーレン・レーシングのザク・ブラウンCEOだ。

「フォーミュラEでのこれまでの成果を大変誇りに思っており、このシリーズはモータースポーツ全体において不可欠な役割を果たしている。現在は、新たなチームオーナーの確保に向けて尽力し、この素晴らしいチームの将来の成功に向けて準備を進めているところだ」

「ネオム・マクラーレン・フォーミュラEチームは今年、好調なスタートを切った。今シーズンを、最高の形で締めくくりたいと思っている。チームやフォーミュラEを始め、我々を絶えず支えてくれたパートナー、そしてファンに心から感謝したい」

 現在マクラーレンのテイラー・バーナードは、ルーキーシーズンながらもランキング4位につける健闘を見せており、経験の豊富なバードにも優勝のチャンスは多く残されているだろう。マクラーレンのフォーミュラEラストシーズンは、どのような結末を迎えるだろうか。

[オートスポーツweb 2025年05月01日]

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