『大阪43市町村を大調査!誰も知らんキング』、『大阪おっさんぽ』キービジュアル(C)テレビ大阪 テレビ大阪(TVO)は春から、毎週土曜『大阪おっさんぽ』(後6:58〜)に続けて、これまで月1回の2時間特別番組として放送していた『大阪43市町村を大調査!誰も知らんキング』(後7:54〜)を放送している。土曜のゴールデン帯に、“大阪”に特化した2番組を放送する理由を、プロデューサーの三好直氏に聞いた。
【画像】高視聴率回を記録した…大阪の駅に隠されたミステリー――月イチ特番だった『誰も知らんキング』がレギュラー放送になります。
もともとテレビ大阪40周年で「大阪に恩返し」というテーマに、普段取り上げられないような大阪の市町村を紹介し、魅力を再発掘したいなっていう思いがありました。1回やったら視聴率が良くて、それでもう1回やろうってなって…。最初は年2、3回のペースだったんですけど、去年から隔月になって、今年4月から毎月になるみたいな。
番組でけっこう、街の人の声を拾いに行くんですけど、番組を「知ってるよ」と言ってくれる声は肌感として増えました。4月19日に放送した「なにわの鉄道ミステリーランキング」はめちゃくちゃ視聴率が良くて、次の日に5月放送回のロケに行ったスタッフは体感80%くらいの人から“昨日見たよ”って声をかけられたそうです。
「なにわの鉄道ミステリーランキング」の視聴率はオールで5.1%。過去にテレビ大阪で5%超えたのは、直近だと『誰も知らんキング』。あとは天神祭とか淀川の花火大会とかそういうのなんです。あるいは『たかじんNOマネー』でたかじんさんが亡くなった時のスペシャル回が5%超えだった。その中で5%を2回取っているのいうのは、自分で作っていて手前味噌ですけど、すごいパワー。
――同じ大阪を取り上げる『大阪おっさんぽ』との棲み分けは?
対象としている視聴者層に関しては、いわゆるF3、F4、M3、M4をしっかり取ることは同じです。『大阪おっさんぽ』は特番やる時に、尖らしたほうがいいと思って、画面の華やかさとか、そういうのは一切忘れて、クセの強い“おっさん”だけを集めた街ブラ番組を作ろうと思いました。最初はメッセンジャーの黒田(有)さん、橋下(徹)さん、辛坊(治郎)さんに出演してもらったんですけど、やってみて何が起きるかわからん、何をしゃべるかわからんようなワクワク感を持った番組を作りたいなっていうので、やったら視聴率も良くて、特番2回やってレギュラーになったっていう感じですね。
これも反響はめちゃくちゃ良くて、始まって1、2ヶ月でロケしてても「おっさんぽや!」って言われるようになったし、黒田さんも出演している各局番組の中で一番「見てるよ」って声をかけられる番組だそうで、僕らとしてはうれしいです。
――黒田さんをMCにした理由は?
やっぱり「おもろい」。ブラックマヨネーズの小杉(竜一)さんとかチュートリアルの徳井(義実)さんもゲストに来た時に「人間性とかだけじゃなくて、“おもろい”だけで生き残ってきた人」って言ってて。瞬発力もすごいし、ワードセンスもあって、遠慮せずに思ったことを言えるんもすごい。それに朝ドラに出演されてから好感度も上がってきたかなみたいなところもあって。いい意味で年を取られて、尖ってる部分も残しながら、丸くなられた部分もあって、それが視聴者にもウケているのかなっていうのはあります。
――人気番組が土曜ゴールデン帯に並ぶことでの新たな企画も考えてますか?
せっかく縦並びでやらしてもらってるから、コラボしたいなっていうのはあって。『誰も知らんキング』のスタジオに黒田さんに来てもらったりとか。一回来てもらってはいるんですけど。中川家さんに『大阪おっさんぽ』出てもらったりとかは、ちょっとやってみたいなっていうのはありますね。
――大阪にこだわる三好さんにとって大阪の魅力は?
作り手としておもしろいなって思うのは、一般の方がおもしろい人が多い。僕は東京で長く番組を作ってきたから余計に思うんですけど、インタビューに関してもみんなそれぞれなんかおもろいことを言おうとしてくれる。キャラが濃い人も多いし、それが一番の魅力。そのへんを僕らも楽しみながら見てるっていうか。
ここまで大阪だけ!っていうのはないと思います。特番とかやる時もだいたい、関西でくくってやってるケースがたぶんほとんどで。大阪だけに特化し始めたんはこの2つの番組。普通に考えたら、兵庫でも京都でも(テレビ大阪が)映る地域もあるんで、大阪だけに特化するのはマイナスになるんちゃうかなっていう思いが、プロデューサー側にもあったとは思うんですけど、でも、大阪人も知らない大阪を見せたいなっていう思いがありました。
きょう3日放送回は『誰も知らんキング』は傑作選、『大阪おっさんぽ』は黒田、橋下、西村和彦による大阪・堺での街ブラを届ける。