優勝し笑顔を見せる片山義章とロベルト・メリ・ムンタン(UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI) 5月4日、静岡県の富士スピードウェイで2025スーパーGT第2戦『FUJI GT 3Hours RACE GW SPECIAL』の決勝レースが行われ、ロベルト・メリ・ムンタン/片山義章組の6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIが、劇的な逆転勝利でGT300クラスのウイナーとなった。チームに初勝利をもたらした両名がレース後の記者会見に臨み現在の心境などを語った。
■ロベルト・メリ・ムンタン(6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI)第1&第3スティント担当
――優勝した今のお気持ちと、それぞれのスティントの状況をお聞かせください。
「このプログラムが始まった当初は僕たち全員が未熟だった。それから4年が経って、このようにトップのポジションを争えるようになったことをとても嬉しく思っている。今日のレースに関しては、まさに映画のようだと感じている。後ろから2番目の27番手からスタートして最終的に優勝することができたのは、本当に奇跡のようだ」
「僕のファーストスティントで20〜22台のクルマを抜いてチームメイトのヨシ(片山)にクルマを渡した。彼も非常に安定した走りでライバルをオーバーテイクするなど、とてもいいペースだった。最後のスティントはトップとのギャップがあったが、『ダンロップタイヤを履くスバルが最後に苦戦するかもしれない』と考え、チャンスを待つかたちでとにかくタイヤを温存しながらプッシュしていた」
「最後の最後は本当に攻めてタイムを稼いでいたが、その頃からトップのスバルから煙が出ているのが見えていた。その後どんどん煙が多くなってきてのを見て『なにか問題を抱えている』と気付いた。チャンスだと思ったね」
「もちろん、相手の優勝のチャンスを奪うことになったわけだが、追いかける身であれば誰もが好機と捉えるものだと思う。彼らにとっては本当に大変だったと思うし残念ではあったが、僕たちとしてはこのチャンスを絶対に逃したくなかったし、優勝することができて本当に嬉しく思っている」
「週末の初めは苦戦していたことを考えると、このように優勝できたのは絵に描いたような素晴らしい出来事だと思うよ。もちろん、僕だけの力ではなくチームの皆のおかげだ。とても感謝している」
――次戦、久々の海外戦となる第3戦セパンに向けての意気込みをお願いします。
「マレーシアではたしか2回レースを経験している。2015年にF1で。それから2020年か21年のどちらか、アジアン・ル・マン・シリーズで走っている」
「はっきり言って、セパンは暑いから僕はあまり好きじゃない。僕は日本のほうがずっと好きだ。もちろん行くけどね。日本食のほうが好きだ。本心だよ」
■片山義章(6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI)第2スティント担当
――優勝した今のお気持ちと、それぞれのスティントの状況をお聞かせください。
「ロベルト(・メリ)が第1スティントで、ものすごい数、20台くらい抜いてくれました」
「僕たちは、ターボブーストのトラブルのせいで予選では下位に沈んでしまいましたが、それでもクルマにポテンシャルはあると思っていました。練習走行でもすごく良かったですしね。ですから、絶対に上に行けると考えていました」
「27番手からスタートして、ロベルトがすごい活躍を見せてくれて、僕もそれで本当に気合いが入りました。ドライバー交代した時に実際の順位がわからなくなったのですが、そこからまた5台抜いて、なんとかロベルトにバトンを渡せたという状況でした」
――次戦、久々の海外戦となる第3戦セパンに向けての意気込みをお願いします。
「僕がスーパーGTに参戦し初めたのはコロナ禍のころだったので、本当に海外戦がずっと楽しみでした。今年マレーシアがあると聞いて嬉しかった反面、走ったことがないのですごく心配なところもあるのも事実です」
「また、ペナルティポイントが溜まっていたので今日もし、ペナルティをもらって次の1時間走れなくなったらどうしようと思いながらレースをしていました。何もなくて良かったです」
「セパンに向けていまはシミュレーターでいろいろ練習してるところですが、(急に片言になって)オモシロクナイ? サーキットなのか、ストップ・アンド・ゴーのトラック特性がフェラーリにとって良いのか悪いのか分からないのですが、それでも楽しみです。やはり海外戦ということで、初めてですし楽しみにしています」
[オートスポーツweb 2025年05月04日]