新年一般参賀に出席された上皇さま=1月2日、皇居 宮内庁は5日、上皇さま(91)が心臓の血液の流れが不十分になる「心筋虚血」の可能性が高いと診断され、詳しい検査を受けるため、東大病院(東京都文京区)に6日から入院されると発表した。入院は、在位中の2012年2月に同病院で心臓の冠動脈バイパス手術を受けた際以来で、退位後は初めて。
側近によると、上皇さまは4月中旬、皇居内の宮内庁病院で受けた定期検診の際、心電図で冠動脈から心臓の筋肉への血流が不十分になる心筋虚血が疑われる所見が見られた。お住まいの仙洞御所(港区)で再検査を受け、今月4日に心筋虚血の可能性が高いと診断された。
上皇さまに胸の痛みなどの自覚症状はなく、日常生活も変わらずに、日課である朝夕の散策を4日まで行っていたが、5日朝は取りやめた。入院に伴い、8〜14日に予定されていた上皇后さまとの葉山御用邸での静養は延期となった。

宮内庁=東京都千代田区