ツインテールで登場した、高嶺のなでしこ・松本ももな (C)CREATEs presents IRC 2025 昭和から令和まで…歴代の女性アイドルたちに語り継がれてきた髪形、“ハーフツイン”。先月開催された『CREATEs presents IDOL RUNWAY COLLECTION Supported by TGC(以下、CREATEs presents IRC2025)』では、高嶺のなでしこ・松本ももな、CANDY TUNE・立花琴未がこの髪形でランウェイに登場。現在のトレンドと掛け合わせ、アップデートしたアイドルヘアを披露していた。これらのヘアスタイルはどのように作られ、今のアイドルヘアがどう進化しているのか? ヘアスタイルを担当したスタイリストに取材した。
【貴重写真】タイムリープした…? 40年ぶりに”聖子ちゃんヘア”を披露した松田聖子■王道アイドルヘア”ハーフツイン”、今は「一工夫プラスしたスタイルに」
ハーフツインは、平成の女性アイドルグループでもよく見かけていた髪形。髪を2つに縛るのがツインテールであるのに対し、ハーフツインは髪の一部だけを2つに縛る。少し幼く、かわいらしい印象を出すことができるが、シーンに合わせて魅せ方が変わってきているとAFLOAT D'L・大久保七帆さんは語る。
「当時はサラサラストレートヘアでのハーフツインが定番だったと思うのですが、現在は編み込み×ハーフツインや、ゆる巻き×ハーフツインなど、ハーフツインに一工夫プラスしたスタイルになっていると思います」(大久保さん、以下同)
ゆる巻き髪にすることで大人っぽさを引き出せたり、パールやリボンなどを編み込むことで自由自在に雰囲気を変えることができる。
「高嶺のなでしこ・松本ももなさんのヘアスタイルは、編み込みと高い位置でのハーフツインを取り入れて“可愛さ”を引き立てつつ、巻きすぎずにウェーブ感をしっかり残す巻き方にこだわりました。韓国トレンドのナチュラルでありながらもおしゃれな雰囲気を演出しつつ、"日本のかわいい"も取り入れたスタイルがポイントです!」
上品なパールと可愛らしいリボンを組み合わせたことで、バランスを調整。「甘すぎず、でも可愛らしさを取り入れた今っぽい仕上がりになっていると思います」。
■”映え”重視のアイドルヘアは、推し活やイベントで需要増
さらに、文化祭・体育祭などの学校イベントや、ライブやファンミーティングの推し活で一般層にも需要が増しているというヘアスタイルが「お団子ハーフアップ」だ。
『(CREATEs presents IRC2025』では、CANDY TUNE・立花琴未がこの髪形を披露し、会場がどよめくほど歓声を浴びていた。
担当したGAME harajukuのMAYUKAさんは「衣装も可愛らしい感じでしたので、正面から見た時に可愛さを最大限引き出せるようにしました」と振り返る。
「お団子の毛先も少し残して巻くことで、女の子らしさがプラスされ、アイドルらしいヘアスタイルになったと思います。ヘアアクセサリーもパールやリボンなどを用いてsweetな感じを表現しました。甘さの中でも髪の毛の艶感は、かなり重要なポイントだと思いますので、毛先はまとまりが出るように巻いています」(MAYUKAさん、以下同)
ハーフツインがよりアイドルヘアに適している理由として、MAYUKAさんは「前から見た印象が段違いで可愛い」と分析。
「ハーフアップとして1つお団子を作る髪形もあるのですが、1つよりも2つのほうが前から見た時に、より可愛らしさや甘さを表現できます。お団子も普通に巻き付けているだけではなく、1度三つ編みをして作り、引き出すことで、柔らかいふわっとしたスタイルに仕上がります。ガーリーな甘さが出てアイドルヘアにピッタリだと思います」
意外にも、「お団子ハーフツイン」は美容室でのオーダーも多い髪形だという。
「今、アイドルブームがある中、かなりオーダーは多い状況です。例えば、体育祭、文化祭などの学校イベントやLIVEや推し活のイベント、ダンスなどのイベントなど、多方面でオーダーが来るスタイルです」
PROFILE/ AFLOAT D'L アレンジニスト 大久保 七帆
シーンに合わせたアレンジ作りが得意で、モデルやお客さまからの信頼が厚いアレンジニスト。独自の感性で周りと被りづらいトレンド感のあるスタイルが人気で、Instagram(@nanana_arrange)ではヘアアレンジのHow toも発信中。
PROFILE/GAME harajuku 店長 MAYUKA
若者に人気の中国・韓国系のスタイルが得意。顔周りのカットにもこだわっており、特に、10代〜20代のお客様から多数支持されている。原宿ならではの若い女性から人気のハイトーンカラーも得意。Instagram:i_mayu.28