「飢えていた」平峰一貴が怒涛の追い上げ。トラフィックとピックアップで表彰台を逃すも上昇気流のTRS Z

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2025年05月07日 18:10  AUTOSPORT web

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平峰一貴のTRS IMPUL with SDG Zと牧野任祐のSTANLEY CIVIC TYPE R-GTのバトル 2025スーパーGT第2戦富士
 5月4日に富士スピードウェイで開催された2025スーパーGT第2戦『FUJI GT 3Hours RACE GW SPECIAL』の決勝中盤から終盤にかけて、12号車TRS IMPUL with SDG Zは平峰一貴がダブルスティントを担当。中団から追い上げをみせると表彰台争いを繰り広げ、ニッサン勢最上位の4位フィニッシュを果たした。結果としては表彰台を逃すことになったものの、レース内容には満足しているようだ。

 今季から新たに東京ラヂエーター製造がメインスポンサーに就き、TRS IMPUL with SDG Zとして新たな門出を迎えたTEAM IMPUL。マシンカラーリングはカルソニック時代を彷彿させる明るいブルーに戻り、ファンから注目を集めていたが、開幕戦岡山ではスタート直後の多重クラッシュに巻き込まれ、レースを戦うことなくリタイアになっていた。

 マシン修復を完了させて迎えた第2戦富士、TRS IMPUL with SDG Zは12番グリッドから決勝に臨んだ。ベルトラン・バゲットがふたつ順位を上げた第1スティントから、平峰は39周目にドライバー交代。9番手で復帰するとハイペースで追い上げオーバーテイクショーを展開、他車のピットインもあり、87周目には3番手までポジションを上げることに成功する。

 平峰は「長いダブルスティントを担当しましたけど、クルマとブリヂストンタイヤが良くて、すっげぇ楽しく走ることができました。決勝を見据えたセットアップと、ピットストップもかなり良かったです」と振り返る。取材中には通りがかりのブリヂストンエンジニアに「タイヤがすごく良かったです!」と大声で感謝を伝える場面も見られた。

 追い上げの最中は「シンプルに飢えていましたね。もう『いっちゃえ!』という感じでした」と言う平峰は、早めのピット戦略でアンダーカットを見事に決め、最後のスティントでは3番手まで順位を上げる。そしてレース残り約20分を切ってから、100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GTの牧野任祐と表彰台を争うバトルに。一進一退の攻防が続いたものの、106周目のダンロップコーナーで牧野がオーバーテイクを決め、平峰も食らいつくが再逆転には至らず。

 100号車牧野とのバトルについて聞くと「僕が(グリーンファイト)100Rでトラフィックに引っかかってタイムロスしている間に、牧野選手に差を詰められてしまいました。100Rアウト側でピックアップ(タイヤのゴムカス)を拾ってしまったので、それがけっこう痛かったです」と平峰。

 表彰台を獲得することはできなかったものの、TRS IMPUL with SDG Zは12番手スタートから7ポジションアップの4位でチェッカー。ニッサン勢のなかでは最上位フィニッシュを果たした。平峰はリタイアに終わった開幕戦から挽回し、この第2戦から調子を上げていきたいと語る。

「岡山がノーポイントだったので、少しはリカバリーになったのではないかと思います。ですが、今後もしっかりとポイントを稼ぎ、表彰台と優勝を獲得しなければいけない思いもあります。現状はトヨタGRスープラがかなりの速さをみせていますけど、できることをしっかりと行い、シーズンを通して強い姿を見せていきたいです」

 ひさびさのマレーシア・セパン大会になる次戦に向けて平峰は「しっかりと準備をしたいですね。マレーシア語も覚えたほうが良いかな?」を笑顔をみせた。インタビュー中も表情は明るく、この勢いを名門TEAM IMPUL復活に繋げたいところだろう。

[オートスポーツweb 2025年05月07日]

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