記者会見する国民民主党の玉木雄一郎代表=4月22日、国会内 国民民主党が夏の参院選で掲げる公約の素案が8日、判明した。「手取りを増やす夏。」をキャッチフレーズに、消費税率5%への時限的引き下げを明記。所得税の課税最低ライン「年収の壁」の178万円への引き上げなど、現役世代に恩恵の大きい減税を柱に据えた。地方組織などの意見を反映させ、月内にも正式に決定する方針だ。
素案は「減税、社会保険料の軽減、物価高対策を進め、もっと手取りを増やす」と強調。消費税と所得税の減税に加え、ガソリン税の暫定税率廃止、働く若者への減税を盛り込んだ。
現役世代の社会保険料を軽減するため、少子化対策の財源となる「子育て支援金」を廃止し、代わりに「教育国債」を発行すると主張。電気代値下げに向け、電気料金に上乗せされる「再生可能エネルギー賦課金」の徴収停止を打ち出した。原子力発電所のリプレース(建て替え)・新増設推進によるエネルギー自給率50%の実現もうたった。
「就職氷河期世代」対策として、年金の最低保障機能の拡充や遡及(そきゅう)納付を実施することも記した。安全保障分野では「外国人土地取得規制法」の制定やスパイ活動防止対策の強化を約束した。緊急事態の際に国会機能を維持するための憲法改正も改めて掲げた。