【大竹しのぶ】舞台は “表面は柔らかい嫁と姑が「実は憎み合う」面白さ”  波乃久里子は甥・中村七之助の妻を「何しろ全部できる。すばらしい伴侶」と称賛

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2025年05月08日 21:00  TBS NEWS DIG

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俳優の大竹しのぶさん、波乃久里子さん、田中哲司さん、演出の斎藤雅文さんが舞台「華岡青洲の妻」取材会に登壇しました。
 

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本作は昭和を代表する作家・有吉佐和子さんの同名小説を舞台化。世界で初めて全身麻酔による手術を成功させた医聖・華岡青洲(田中哲司)の偉業の裏には母・於継(読み:おつぎ/波乃久里子)と妻・加恵(大竹しのぶ)の命を懸けた戦いと献身があったのではないかという設定で物語が展開します。現代にも通ずる嫁姑問題と人間の心理を巧みに描き、小説・舞台などで長年にわたり、多くの人々の共感を得てきた作品です。
 



大竹さんは“本当は私、年齢的にもお母さん役(於継)で出たかったんですけど、「いや、とりあえず加恵で」と言われて、でも母役が波乃さんならと、お客さんにはちょっと目をつぶってもらっていただいて、楽しい稽古場にしたいと思います”といたずらっぽく挨拶しました。
 



田中さんは“題名にも名前が入っている役をやらしてもらい、ひじょうに光栄です。共演も大先輩のしのぶさん、波乃さんと…”と語ると、2人からの視線に気づき“大先輩じゃない、先輩です”と慌てて訂正を入れ、その後の言葉が飛んでしまうほど緊張した様子を見せました。

 



波乃さんは“私は杉村春子さんの「於継」を見てしまったので「これだけは出来ない」と再三お断りしたんですけど、「どうしても」と言われ胃潰瘍になるほど心配しました”と語りました。そして、“私は観すぎ出すぎで、この芝居は加恵を何度もやっていますので、私が加恵をやって、明日から(大竹さんと)逆さまにしたいぐらい。本当に恐い(難しい)役です。女優生命終わりになるかもしれませんけど、死ぬほど頑張ります”と、意気込みを語りました。
 



舞台の見どころについて聞かれた波乃さんは、“本当にすごい作品で、初演(新橋演舞場)が、うちの父(十七世・中村勘三郎)が青洲で、私は小陸(こりく/青洲の妹)でした”と語り、“(当時の)記者会見の5日くらい前に、父から「おめえ来月、何やるんだ」と言われ、台本を読まされたんです。そしたら「これ、おれ演りたい」と急に言い出し、(中村)富十郎のお兄さんに電話して「はじめ(富十郎)ちゃん、降りてよ。僕がやるから」って…そんな人って、よく松竹もねぇ、富十郎さんもかわいそう”と、当時の裏話を明かしました。さらに加恵を演じた初代・水谷八重子さんから「勘三郎さんはセリフ覚えないからイヤだわ」と言われたとのこと。“そしたら父は「覚えます」と、本読みの時には台本をポンと置いて、ダーッと言いました”と、仰天エピソードを明かし驚かせました。しかし、“だけど、動きを覚えていないんですよ。だから初日杉村(春子)先生が「ダメよ、まだ出ちゃダメ!」と…そんな青洲でした”とオチをつけて笑いを誘いました。
 


大竹さんは“和歌山弁というのがすごく美しく、音やニュアンスもやさしいけど、言っていることと心で思っていることの違いの面白さというのもあると思います。表面はものすごく柔らかいけど、実は憎しみあっている部分が、お客様にだけは分かる。その真ん中にいる青洲という男は、いったいどんな男なんだ?と、怖さと同時に滑稽さが楽しめると思います”と説明しました。

また先日、京都の芸妓と結婚を発表した甥の中村七之助さんについて、波乃さんは“役者が良くなるお嫁さんが来て欲しいと思っていたので、いま七之助についてくれているお嫁さんが三味線は出来る、何しろ全部できる。そういう点では七之助にとって素晴らしい伴侶だと思っています”と語りました。

【担当:芸能情報ステーション】

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