クラッシュ続出、前戦ウイナー51号車フェラーリもスパの餌食に。波乱のFP2は“王者”ポルシェが最速

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2025年05月09日 02:00  AUTOSPORT web

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6号車ポルシェ963(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ) 2025年WEC第3戦スパ
 5月8日、ベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットでWEC世界耐久選手権第3戦『スパ・フランコルシャン6時間レース』のフリープラクティス2回目(FP2)が行われた。クラッシュが相次いだ影響で赤旗が複数回提示された同セッションでは、ケビン・エストーレ/ローレンス・ファントール/パスカル・ヴェアライン組の6号車ポルシェ963(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ)がトップタイムをマークし、初日最速のマシンとなっている。

 現地16時30分から開始されたFP2は波乱を予感させる幕開けとなった。セッション開始早々、前戦イモラの覇者であるアントニオ・ジョビナッツィがアウトラップのラディオンでクラッシュ。ドライバーの救出および51号車フェラーリ499P(フェラーリAFコルセ)の撤去とバリアの修復のためすぐさまレッドフラッグが出されることとなった。

 アクシデントの連鎖は続く。セッション中盤にはアイアン・リンクスからWECに初参戦しているスティーブン・グローブの60号車メルセデスAMG GT3エボが同じくラディオンでクラッシュを喫し、この影響で2度目の赤旗が提示された。

 さらに、セッション予定終了時刻10分前となる17時50分の直前にトム・ギャンブル駆るアストンマーティンTHORチームの007号車ヴァルキリーがプーオン(ターン10)でコースアウトしバリアに衝突した。これによりみたびの赤旗提示となっている。

 これらのアクシデントとセッション中断によって削られた走行時間を補填するためFP2は30分延長された。その中ではセッション序盤に2分01秒475を記録した6号車ポルシェがトップとなり、FP1首位の50号車フェラーリ499P(フェラーリAFコルセ)を0.091秒上回った。

 3番手は前戦ポディウムフィニッシュの20号車BMW MハイブリッドV8(BMW MチームWRT)でタイムは2分01秒785。4番手は12号車キャデラックVシリーズ.R(キャデラック・ハーツ・チーム・JOTA)、5番手の5号車ポルシェ963(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ)までが2分01秒台のタイムを刻んだ。6番手以下は83号車フェラーリ499P(AFコルセ)、小林可夢偉組7号車トヨタGR010ハイブリッド(トヨタ・ガズー・レーシング)、地元ベルギーチームのWRTが運営する15号車BMWというトップ8になっている。

 LMGT3クラスは27号車アストンマーティン・バンテージAMR GT3エボ(ハート・オブ・レーシング・チーム)が初日最速に。タイムは2分18秒326で、クラス2番手の87号車レクサスRC F GT3(アコーディスASPチーム)をわずか0.052秒差で退けた。

 2分18秒881というタイムを記録した54号車フェラーリ296 GT3(ビスタAFコルセ)がクラス3番手となり、終盤にタイムアップした10号車アストンマーティン・バンテージAMR GT3エボ(レーシング・スピリット・オブ・レマン)が4番手。5番手には88号車フォード・マスタングGT3(プロトン・コンペティション)が入った。  FP1でクラス最速タイムをマークした中山雄一組78号車レクサスは、2分19秒台のタイムでクラス8番手。佐藤万璃音も乗り込んだ95号車マクラーレン720S GT3エボ(ユナイテッド・オートスポーツ)は同14番手となっている。

 FP2をもって初日の走行が終了したWEC第3戦スパは、明日9日金曜の現地11時(日本時間18時)からFP3が、14時30分(日本時間21時40分)からは公式予選が行われる予定だ。

[オートスポーツweb 2025年05月09日]

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