黒潮大蛇行、終息する可能性=過去最長、7年9カ月継続―気象庁

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2025年05月09日 17:31  時事通信社

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時事通信社

 気象庁は9日、黒潮が紀伊半島や東海地方から大きく南へ離れて流れる「大蛇行」が終息する兆しがあると発表した。今回の大蛇行は資料が残る1965年以降、6回目で、2017年8月から約7年9カ月間続いており、最長記録。沿岸海域の水温が変動して漁業に影響したほか、東海の豪雨や猛暑の一因になったとの研究報告もある。

 黒潮は流れの速い暖流で、大蛇行は流路が紀伊半島南端の潮岬から南へ継続的に離れ、東海沖で北緯32度より南に位置するのが条件。U字形に蛇行した部分の北側は水温が低くなる。4月下旬以降はU字形の部分がドーナツ状に分離し、紀伊半島に近い所を流れるようになった。

 ただ、同様の現象は20年10月にも起き、その後は大蛇行が復活した。このため同庁の担当者は「終息したかは、3カ月程度推移を見てから判断したい」と話している。

 水産研究・教育機構によると、大蛇行の発生後、関東・東海沿岸でブリやカンパチ、クロマグロなどがよく取れるようになった。一方、東海沿岸でシラスやヤリイカが不漁になったことがあり、ワカメやヒジキなどの生育状況が悪化した。 

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  • 農家が懸念するのは冷夏。猛暑はむしろ有り難かった。
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