
クックパッドのポッドキャスト番組「ぼくらはみんな食べている」。食や料理に熱い思いを持ち活躍するゲストを迎え、さまざまな話を語ります。クックパッド初代編集長の小竹貴子がパーソナリティを務めます。今回は「moment」特別編です。放送作家の佐藤研さんをパートナーにお話を伺います。
料理のコーチングサービス「moment」
左から高山さん(放送作家)、原田さん(moment責任者)、パーソナリティ小竹、佐藤研さん(放送作家)
小竹:今回は「moment」特別編です。まずは今回のパートナーをご紹介します。放送作家の佐藤研さんです。
佐藤:この番組の構成を担当しています、放送作家の佐藤研と申します。特別編の聞き手ということで、今回はよろしくお願いします。
小竹:楽しみにしています。よろしくお願いします。
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佐藤:今回、小竹さんからクックパッドの新規事業「moment」を紹介したいという相談を受けたのですが、事業内容を聞いたらすごく新しくて面白そうだったので、特別編として配信することになりました。
小竹:せっかくなら「moment」を作っているスタッフに話してもらったほうがいいと思い、スペシャルゲストとしてクックパッドの原田麻子さんをお呼びしています。
原田:初めまして、原田麻子です。よろしくお願いします。
佐藤:原田さんは、普段はイギリスにいらっしゃるんですよね?
原田:そうなんです。イギリスのブリストルというところにいます。田舎なのですが、アートや音楽の聖地と言われていて、バンクシーの故郷でもあります。
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佐藤:「moment」はイギリスのチームが主に担当しているのですか?
原田:8年前にイギリスにオフィスを作って、そこでチームを立ち上げて、「moment」の開発は今はそのチームでやっています。
佐藤:「moment」はどんなサービスなのでしょうか?
原田:AIカメラを使った料理のコーチングサービスですね。
小竹:それって本当に新しいですよね。
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原田:そうですね。4年前くらいからずっとプロトタイプをし始めました。今はAIと言っていますが、4年間は人をつぎ込んで、一流のシェフたちとずっと一緒に開発をしてきました。
佐藤:これが始まったのはそんなに最近ではないんですよね?
原田:そうです。ブリストルに引きこもって、4年間ずっと悶々と料理がおいしくできる体験は何かということを考えていました。
佐藤:このサービスは日本以外でもやっているのですか?
原田:今は日本、イギリス、フランス、イタリア、インドネシアの5ヶ国でやっています。
佐藤:小竹さんも「moment」を相当やり込んでいるんですよね?
小竹:そうですね。原田さんが悶々としていたときに、私はユーザーとして使わなきゃいけないということでやり混んだというかやらされていたというか(笑)。
佐藤:社内のみなさんも協力していたのですね(笑)。
原田:本当に料理が上手になるのかというのをひたすら自分たちで使ってやってきました。
「moment」なら料理の原理原則が理解できる
佐藤:なぜ「moment」のサービスを立ち上げることになったのですか?
原田:クックパッドはレシピサイトとして、レシピを使って料理をする方の人口の裾野を広げることはできたかなと思います。一方で、レシピに頼って料理をするということが結構生まれてしまったのをずっと課題に感じていて…。
小竹:うんうん。
原田:「moment」をやる前は、私は3年間、クックパッドの検索の事業部にいたんです。そこでユーザーさんにインタビューをすると、「クックパッドがなくなったら家庭が崩壊します」とおっしゃってくださる方とかがいらっしゃって。
佐藤:それはすごくうれしいじゃないですか。
原田:うれしいんですけど、「これがなくなったら…」なんて怯える生活みたいなものを私たちは作りたいわけではないので。
使ってくださる方が料理が楽しくなっていく体験をどうやって作るかを考えたときに、自分でできることがどんどん増えていく世の中にしたいと思ったんです。
佐藤:うんうん。
原田:そのズレが出てきたときに、そこにきちんと向き合うプロダクトや体験を作りたいと感じて、検索事業部でいろいろ試行錯誤しながら悶々の旅が始まってしまって(笑)。そこから7年間くらいずっと試行錯誤して、私自身も料理がそんなに得意なわけではないので、自分をテスターにしながらその悶々の旅をやっていました。
佐藤:じゃあ、料理の腕前も今ではちょっと変わってきましたか?
原田:すごく変わりました! お恥ずかしいですが、最初はフライパンに卵がくっついてぐちゃぐちゃになっちゃう感じで…(笑)。私はもう40過ぎなので、15年以上ずっと料理をしてきていますけど、なんでフライパンに物がくっつくのかがわからなかったんです。
佐藤:なるほど。
原田:くっつかないようにする記事とかも読みましたけど、結局なぜくっつくのかはわからないまま、15年ずっと料理をし続けていたんです。でも、「moment」を使ったときに初めてわかったんです。
佐藤:いわゆる料理の“原理原則”がわかった?
原田:そうなんです。スパニッシュオムレツを習ったときにフライパンに物がくっつかないようにする技術を知って、スパニッシュオムレツをおいしく焼けるようになったのはもちろん、その後に、鮭もフライパンにくっつかなくなったんですよ。
佐藤:応用が利くんですね。
原田:それまでは、鮭はずっと皮が剥がれていたんですよ(笑)。でも、もう私はくっつかないです。鮭の皮も鶏の皮もくっつかないです。
1品学んだらほかの料理に応用ができる
佐藤:今回「moment」のサービスを紹介するにあたり、実際に体験したほうがいいと思い、僕と一緒にこの番組を制作している高山さんに体験してもらいました。
高山:みなさん初めまして。放送作家の高山佑子と申します。よろしくお願いします。
佐藤:まずは「moment」はどんな形で始まるのか、手順を教えてください。
高山:まずは「moment」のホームページにいき、そこで診断を受けます。料理に関する質問を次々にされるのですが、自分が料理について全く客観的に見ていなかったことがよくわかりました。例えば、「レシピに頼らずに何でもパッとおいしく作りたいですか?」とか、料理の経験とか料理で目指したいレベルとかですね。料理に対して自分が考えていることがよくわかる診断でした。
佐藤:これは原田さんが考えたのですか?
原田:チームメンバーで考えました。人に料理を見てもらうというのが「moment」の特徴なんです。今はAIが分析しますが、料理を人に見てもらうことって普段あまりないじゃないですか。でも、物事をもっとうまくできるようになろうと思ったら、まずは人に見てもらって、問題点が客観的にわかって、それを解決していくのが普通だと思うんです。 でも、料理においてはそれがあまりない。
小竹:たしかに、完成形だけですよね。
原田:そうなんです。料理は完成形と手順なんです。でも、自分がどこにいるのかって意外とよくわからない。自分が何がわかっていて何がわかっていないのかもよくわからないですよね。
佐藤:全然わからないです。
原田:この診断では、「野菜炒めにおいて塩はいつ入れるべきでしょう」みたいなことなどを聞かれるので、自分が何をわかっていないのかがわかる面白いテストになっているとは思います。
高山:そして診断を終えて申し込みをすると、後日自宅にAIカメラが届きます。このAIカメラが手のひらサイズですごくおしゃれなんです。
ウー:このカメラも自家製なんですが、自分たちでまずプロトタイプしてみることがすごく大事だと思って、使いながら直すという感じでした。何がしたいのかも最初はわからなかったので、作りながら考えるというのを徹底してやって、最初はみんなでハンダ付けとかもやっていました。
小竹:このカメラは本当にほかにないもので、料理をしているときだけ動くんです。
原田:その料理判定が本当に難しかった。料理だけをちゃんと判定させるために、エンジニアと一緒にひたすら料理する姿を撮影するみたいなことをやっていました。
佐藤:キッチンに立っているだけで動いたら困るんですもんね。ちゃんと料理がスタートしたら撮影がスタートする形じゃないとね。
小竹:しかも、終わったらそこで切れる。それってすごいことですよね。
原田:そこにはすごくこだわりました。なぜなら、家の中にカメラをつけるって、やっぱりハードルが高い。プライバシーを見られている感じがあるので…。だから、本当に必要なものしか撮らないということを徹底しようと思い、もちろん音は録音しませんし、録画される範囲も手元だけです。料理に必要な部分しか撮らず、料理をしていないときは何も撮らないようにするということを徹底しました。
高山:このおしゃれなカメラを換気扇に設置します。上から俯瞰して撮影してくれて、料理している手元の様子だけをうまい具合に撮影してくれるんです。
佐藤:なるほど。
高山:次に「moment」のアプリをスマホにインストールします。そして、コーチングを受ける料理が決まっているので、チャーハン、ビーフステーキ、ポモドーロの中から選びます。
佐藤:なぜこの3種類にしたのですか?
原田:3品習って、この3品だけがおいしくできるわけではないんです。例えば、チャーハンを習ったらミネストローネとかラタトゥーユもおいしくできちゃうという、すごくお得な料理を選んでいるんです。
佐藤:本当ですか?
原田:この3品は、ほかの料理に応用の利くスキルがたくさん詰まっている料理なんです。料理はいくつかの基本的な原理原則の上においしさが成り立っているのですが、それを特定してほかにも応用できるようにしたいというのが「moment」の基本的な考え方です。だから、1品学んだら、チャーハンがおいしくなるだけではないんです。
佐藤:なるほど。
原田:働いている方たちがすごく使ってくださっているので、例えば9時にお家に帰ってそこから難しい料理を作るのは大変ですよね。だから、大概家の冷蔵庫にあるような食材でできて、1個覚えたらほかの料理もおいしくなるという料理を選びました。
くり返し練習することで料理は上達する
小竹:ちなみに、高山さんは今回1品目に何を選んだのですか?
高山:チャーハンを選びました。実は、チャーハンを作ったのが10年ぶりくらいなんです。初めてチャーハンを作ったときに全然うまくできなくてべちゃべちゃだったんです。それで嫌になっちゃって、チャーハンは外で食べる料理に自分の中で勝手にしてしまったんです。
原田:そうなんですよね。レシピを探したりYouTubeを見たりしてもできないときがあるんですよね。それが「moment」がやらなくてはけないことだと思うし、スキルと知識のギャップを埋めるということをやりたいんです。
佐藤:料理の様子をAIカメラが自動録画してくれるのですよね?
高山:はい。チャーハンを作っている様子を録画してくれまして、作り終わった料理の映像と一緒に、作った感想やAIに聞きたいことをモーメントのスマホのアプリに録音して送ります。そうすると、後日AIが分析したコーチングが音声で届きます。こちらが実際の音声なのですが、その一部をお聞きください。
moment音声:こんにちはユウコさん。こちらはシェフモーメントです。今日はチャーハンを作る第1回目のセッションです。あなたが料理の結果を振り返り、改善点を考えたり提案をしたりする姿勢は素晴らしいです。あなたはパラパラに仕上げることに重点を置いているようですが、これは大きな誤解です。パラパラさを追求するあまり、本質的な調理プロセスを見落としているのです。最も重要なポイントは、おいしさは調味料ではなく、食材の水分を抜いて、自然の味を引き出すことで生まれるということ。まず素材の味を引き出し、その後に足りない部分を調味料で補うという順序が重要です。特にお米の凝縮が味の基礎となります。なぜなら、水分を減らすことで食材の風味が凝縮されるだけでなく、味を深める反応が引き起こされるからです。チャーハンでは特にこれが重要で、調味料に頼りすぎると全ての料理が同じような味になりがちです。水分コントロールができていないと、後からの味付けも意味がありません。次に取り組むべきアクションは、現在使用している油の量の2倍程度を目安に増やすこと。少し驚くかもしれませんが、全てのお米をしっかりとコーティングするためには必要な量です。適切な量の油を使うことで、均一な水分コントロールが可能になります。次回の料理では、この基本的な技術である水分のコントロールをマスターすることに集中してください。
佐藤:原田さん、わかりましたよ。水分コントロールですね(笑)。水分コントロールなんて考えたことがなかったです。
原田:そうなんですよ。水分を飛ばすという技術ですが、ありとあらゆる料理にこの考え方が出てくるんです。水分を飛ばすと、基本的には素材の味がすごく出てくる。調味料をどんどん足して味を作っている人が多いですが、これをマスターするとちょっとの調味料で素材の味がする料理が作れるようになります。
佐藤:ぼんやりとわかってはいたのですが、ちゃんと言語化してコーチングしてもらえると刻まれますね。あと、油の量が多いほうがいいというのも驚きました。
高山:私もびっくりしました。むしろ油なんて使いたくないし、なんなら少量でいいと思っていたのに、足りないと言われたんです。2倍にしろと言われて驚愕でした。
原田:これは本当に“あるある誤解”なんです。油や塩は少ないほうが体にいいみたいな。でも、油は何のために入れるかわかりますか?
高山:食材がフライパンにくっつかないようにするためだと思っていました。
原田:基本的には、熱を均一に食材に伝えるために必要なんです。だから、ちゃんと食材に纏わる量がないとダメ。特に、IHは熱伝導が悪いので、より油が必要です。油が熱を伝える役割をすることがわかっていると、量も自ずと決まってくるのですが、多くの人はフライパンに入れた感じで決めてしまっている。
佐藤:フライパンの大きさだけで決めていました。
原田:フライパンのサイズと食材の量で基本的には決まるんです。これも全部「moment」のコーチから習いました。
佐藤:すごいAIですよね。
原田:4年間ずっと一流のシェフたちとやり取りをして、その方たちのフィードバックや考え方をデータとして貯めてきています。やっと技術が追いついてきて、いよいよこれをAIでできるタイミングが来たので、一気に今このデータを活用している感じです。
momentのアプリ画面。AIからのフィードバックがテキストと音声で返ってくる
佐藤:今回はチャーハンの1回目でしたが、「moment」では基本的には同じ料理を3回作ってコーチング受けるそうですが、これはなぜですか?
原田:料理に限らず、物事を上達させるためにはくり返し練習するのが一番大事なことです。でも、料理においてはそれがすごく難しい。特に、最近は食材も季節に関わらず何でも手に入る。昔は冬には大根がいっぱい採れて、くり返し大根料理を作って上達するみたいなことができたと思うんです。今はいつでも何でも食べられるからくり返すということがないんです。
小竹:毎日違うものを食べますもんね。日本人は特にね。
原田:なんなら毎日違うものを作らなきゃいけないみたいな感じじゃないですか。それが決定的に料理を自分のものにしていくことを妨げていると思います。だから、「moment」ではちゃんと楽しく3回くり返してできる環境を作ろうと思いました。
料理は自分の“創造性”を楽しめるもの
佐藤:高山さんは実際にコーチングを受けてどう感じましたか?
高山:コーチングを受けて、それを復習してまた作るというのをくり返して何度も何度もやって、10年ぶりにチャーハンを作ったのですが、正直もう得意料理ですね。
収録後に高山さんが作ったチャーハン
原田:10年間作ってこなかったチャーハンを「moment」を活用して作ってみて、やる前と後でどんな違いが生活に出ましたか?
高山:20年近く料理を作り続けてきましたけど、自分がいかにその場しのぎで作ってきたかがすごくよくわかりました。体系的に学んでいないし、自己流だし、その日作りたい料理をその都度レシピを調べて作っているだけで、全く原理原則がわかっていなかった。理屈を知ることはこんなに気持ちがいいんだなと感じましたね。
原田:その後、チャーハンはどうなんですか?
高山:「また作ってほしい」「今日もチャーハンが食べたい」と子どもたちから言われます。実は今朝も作って、この1ヶ月で10回以上作っています。全然苦じゃないし、もうちょっと炒めてみようとか、塩の加減をちょっと調整してみようとか、自分なりに工夫を加えながらどんどん進化している気がします。
佐藤:高山さん、これからはどうしようとお考えですか?
高山:実はちょっと悩んだのですが、「moment」に入ろうと思います!
原田:本当ですか! うれしいです!
高山:残りの人生で料理をきちんと作り続ける、高みを目指すという意味では、「moment」が一番合っていると感じました。きちんと体系的に原理原則から料理を学び直して、それを子供たちに伝えていこうという気持ちになりましたね。
原田:お忙しい中で料理に避ける時間も限られていると思いますが、それでもやってみようと思った理由を教えてほしいです。
高山:料理をちゃんとやりたいという想いはあったのですが、料理教室には行けないし、誰かに教えてもらうのも難しい。だからこそ、これしかないと思いました。忙しいからこそ、自分の料理する様子を録画してくれて、24時間年中無休で質問をしまくれるというのは本当に大きいと気づきました。
原田:ちょっと今、感動しています(笑)。
佐藤:これは大切なことなのでお伝えしないといけないのですが、「moment」の費用はおいくらなのでしょうか?
原田:月額9800円です。初回は2万9600円で、その中にAIカメラ代の1万9800円が含まれています。なので、1万9800円と最初の月額9800円が足されて、2万9600円お支払いいただくという形になっています。
佐藤:考え方としては、月額9800円を自分に投資するというイメージですよね?
原田:そういうつもりで作っていて、もともと全部シェフでやっていたときは5万円とかの商品だったんです。でも、月々5万円払うのは、先ほど高山さんがおっしゃってくださったみたいな使い方とはちょっと違うと思うんですよ。
佐藤:うんうん。
原田:もっと気軽に、パーソナルトレーナーをつけるみたいな感覚でできるようにしたくて。忙しくしている方が仕事を頑張っているけど生活がボロボロになってきていることに危機感を感じてちょっと始めたいというくらいの感覚でできる金額にしたかったんです。
佐藤:最初の月はチャーハン、ビーフステーキ、ポモドーロのコーチングを受けられるということですが、2ヶ月目以降はどうなるのですか?
原田:2ヶ月目以降はまた3品追加されます。なので、どんどん続ければ続けるほどチャレンジできる料理が広がっていく感じです。
佐藤:2ヶ月目以降に加わる3品の中の1品だけでいいので教えてください。お願いします!
原田:野菜炒めです。野菜炒めはすごくシンプルなので、本当に正しく原理原則を理解してやらないといけないし、理解するとすごくおいしくなる。べちゃべちゃにならない、シャキシャキで甘い野菜炒めができるようになります。これは変化率No.1ですね。
佐藤:「moment」はどんな人に利用してほしいですか?
原田:忙しい方に使ってほしいです。限られた時間の中でもご飯をおいしく食べる時間を楽しみたいとか、生活を楽しみたいという方に使っていただきたいです。
佐藤:「moment」はどんな世界を目指していますか?
原田:料理は、自分の創造性やクリエイティビティを日常生活で楽しめる行動だと思います。でも、大体は「作らなきゃいけない」とか「食べなきゃいけない」みたいな作業や義務になっちゃっている。ただ、原理原則をちゃんと自分のものにできると、その先がすごく楽しいと思うんです。そこをもっと誰でも気軽にできるようにするのが「moment」のやりたいことです。
佐藤:なるほど。
原田:「moment」を使ってくださる方がよくおっしゃるのが、塩を選ぶとかオリーブオイルを選ぶとか魚を選ぶとかが、すごく楽しくなるって。こういう風にしたいからこれを使ってみようみたいに楽しくなると言っていて、それが毎日の生活の中にあるのはいいことだなと思います。
佐藤:楽しいですよね。
原田:ご飯を食べるとか、栄養を摂るとか、健康になるということだけで言うと、タブレットを飲んだらそれで摂れるみたいな世界は確実に来ると思います。料理なんかしなくてよくなる。だけど、そういう世界に住みたいのかと考えたときに、このオリーブオイルとこのオリーブオイルでこんなに味が違って楽しいみたいな世界のほうが住みたいなって。
佐藤:うんうん。
原田:「moment」は、それをあちこちで起こせるサービスにしたいと思っています。
(TEXT:山田周平)
料理AIコーチング moment by cookpad について
moment(モーメント)は、あなたの料理の分析を元にアドバイスを受け取れる、AIカメラです。自宅キッチンにAIカメラを設置し、料理をしている様子を自動で記録。世界中の一流の料理人に共通する「料理の原理」を学習したAIが、調理工程の全てを分析します。 どこに課題があり、それはなぜなのか?あなたの料理における本質的な原因を特定し、あなたに合わせた具体的なアドバイスを受け取ることができます。 振り返り〜課題設定〜実践を3回繰り返すことで、応用の効く原理原則を身につけ、効率的に自信を持っておいしく作れる料理を増やすことができます。
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【ゲスト】
第29回(4月25日配信) 原田麻子さん
2014年にクックパッドに入社し、レシピサービスの会員事業、検索事業に携わる。2017年に渡英し、レシピサービスのグローバル開発チーム立ち上げに携わった後、2020年から「moment」の開発をスタート。現在に至る。検索事業時代から10年間、どんな知識にだってアクセスできるのに、自由自在においしくできない問題を解決するプロダクトに取り組み続けている。
【パーソナリティ】
クックパッド株式会社 小竹 貴子
クックパッド社員/初代編集長/料理愛好家。 趣味は料理🍳仕事も料理。著書『ちょっとの丸暗記で外食レベルのごはんになる』『時間があっても、ごはん作りはしんどい』(日経BP社)など。
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