脚本家の宮藤官九郎(54)が10日、都内で行われた「第33回橋田賞」授賞式に出席し、「橋田賞」を受賞した。
24年放送のTBS系連続ドラマ「不適切にもほどがある!」、フジテレビ系連続ドラマ「新宿野戦病院」ではユーモアとリアリズムを融合させて社会を描写し、テレビ朝日「終りに見た街」では戦争の理不尽さを今の視点で問い直した。
登壇すると「めちゃめちゃうれしいです。僕、いろいろな賞をいただいちゃってるんですけど、橋田賞は絶対もらえないと思ってた」と20年ほど前の思い出を語り出した。「何かのパーティーの裏で橋田先生を紹介していただいて、気鋭の脚本家でと説明してもらったら、橋田先生が『老兵は去りゆくですね』っておっしゃったんです。生涯現役で書いてくださいって言わなきゃいけなかったんですけど、僕、めちゃめちゃ緊張してたんで『はい』って言っちゃったんです」と吐露。「宮藤くん、絶対もう橋田賞取れないよと言われたんですけど、20年たって取ることができました」と感慨深げだった。
また、11日に橋田さんの脚本を学習した「AI橋田寿賀子」企画の「渡る世間は鬼ばかり」(BS−TBS)が放送されることにも触れた。「老兵は去ったと見せかけて、最先端の技術でよみがえる、が正解だったなと思いました。ありがとうございました」とあいさつした。
「橋田賞」は放送文化の向上に貢献した番組、スタッフ、俳優に贈られる賞。主催の橋田文化財団は21年に95歳で亡くなった脚本家の橋田壽賀子さんが理事長を務めており、今年は橋田さんの生誕100年を記念して開催された。
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