ラーソンが自身初のフルポイント完全制覇。予選最速から61点を稼ぎ出し今季3勝目/NASCAR第12戦

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2025年05月13日 17:40  AUTOSPORT web

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両ステージを制覇して267周中221周でリードラップを刻んだカイル・ラーソン(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)が圧倒し、早くも今季3勝目をマーク
 カンザス・スピードウェイで争われた2025年NASCARカップシリーズ第12戦『AdventHealth 400』は、両ステージを制覇して267周中221周でリードラップを刻んだカイル・ラーソン(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)が圧倒し、早くも今季3勝目をマーク。

 予選ポールポジション獲得からレース中にエクスフィニティ・ファステストラップも記録して1ポイントを得るなど、自身初の週末フルポイントとなる61点を稼ぎ出し、次週に控えるインディ/シャーロット“ダブル”を前に、2年連続でチャンピオンシップポイントの首位に躍り出た。

 走り出しから複数のドライバーがタイヤトラブルに見舞われたフリープラクティス(FP)では、自身も左後輪が“フラット”になったタイ・ギブス(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリXSE)の最速で幕を開けると、続く予選では象徴的な2名が主役を演じることに。

 約1年前の同トラックでカップシリーズ史上最小僅差、その差わずか0.001秒のフィニッシュを記録したクリス・ブッシャー(RFKレーシング/フォード・マスタング)とラーソンがポールを争い、最後にコースインしたラーソンがブッシャーをトップの座から引き摺り降ろした。

「昨季の僅差のフィニッシュの後、同じふたりがこうしてフロントロウに居るのは皮肉なもんだね。カンザスでようやくポールポジションを獲得できてうれしいよ」と、まずは最上位グリッド獲得の喜びを語ったラーソン。

「惜しくも及ばない状況が何度か続いたが(副賞である)ペダルカーが今でも貰えるといいなと思っていたんだ。ずっと憧れていたし、とくに子供が出来たら尚更ね。彼らがまだその気であることを願っているよ」

 迎えた決勝は序盤からラーソンが主導権を譲らず、ファイナルステージまで大きな波乱もなく進行。チェイス・エリオット(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)が両ステージで僚友に迫るものの、双方ともわずかに届かない。

 さらに最終ステージ3に入ると上位を伺ったライバルたちに次々と波乱が襲い掛かり、ラーソンをパスして2番手に浮上していたブラッド・ケセロウスキー(RFKレーシング/フォード・マスタング)は、195周目にパンクに見舞われクラッシュ。そしてこの日の午後、クラッチの問題に悩まされ続けていたデニー・ハムリン(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリXSE)も、トップ10圏内を走りながらエンスト状態から抜け出そうとした際にトランスアクスルを破損し、ここでリタイアとなってしまう。

 奮闘を見せていたエリオットも、首位走行中のコーションでピットへ飛び込んだ際、右側のジャッキを早めに落としたことでトラックポジションを失い、29周のリードを刻みながら最終的に15位までダウン。

 また残り61周のリスタートでは4ワイドのバックストレッチでの接触バトルによる余波で、ノア・グラグソン(フロントロウ・モータースポーツ/フォード・マスタング)とジョシュ・ベリー(ウッド・ブラザーズ・レーシング/フォード・マスタング)に“タックル”を受けたカイル・ブッシュ(リチャード・チルドレス・レーシング/シボレー・カマロ)が、スピンアウトを喫することに。

 最終的に7回のコーションが発動した午後は、序盤から対抗馬のひとりだったクリストファー・ベル(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリXSE)をリードしてラーソンが先頭でフィニッシュラインを越え、ライアン・ブレイニー(チーム・ペンスキー/フォード・マスタング)、チェイス・ブリスコ(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリXSE)、アレックス・ボウマン(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)の続くトップ5となった。

「今日1番長いランだったと思うし、ペースを保つのにとても苦労した」とキャリア通算32勝目を完勝で飾ったラーソン。「レース終盤は少し苦戦したし、今日はチェイス(・エリオット)が本当に良かったから、自分ももっと頑張らないといけないと感じていた」

「それが最終的に報われたかどうかは分からないが、右フロントのどこかが摩耗し始め、グリップがかなり失われ始めていた。それにヒドい振動も出ていたし、右リヤか何かが外れてしまうのではないかと心配してもいたんだ」

「でも、今日は素晴らしいマシンで、チームのためにも素晴らしい走りを見せられた。今回は(2024年のように)僅差でなく、少しだけ安全なギャップを確保できてうれしい。チームに改めて感謝したい」

 併催されたNASCARクラフツマン・トラック・シリーズ第9戦『Heart of Health Care 200』は、最終ラップでレイン・リッグス(フロントロウ・モータースポーツ/フォードF-150)に押し出され、ウォールに跳ね返されながらも耐えたカーソン・ホセヴァー(スパイア・モータースポーツ/シボレー・シルバラードRST)が、今季2度目の参戦で勝利を手にし、トラック通算5勝目を飾っている。

https://www.youtube.com/watch?v=Ho9CygsXSbw

[オートスポーツweb 2025年05月13日]

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