元検察官、弁護士の郷原信郎氏(70)が13日、文化放送「長野智子アップデート」(月〜金曜午後3時半)に生出演。元タレントの中居正広氏(52)が代理人弁護士を通じ、フジ・メディア・ホールディングスとフジテレビが設置した第三者委員会による調査報告書に対し、反論したことについて言及した。
中居氏側は「性暴力」(Sexual violence)という表現について「普通の日本人にとっては肉体的強制力を行使した性行為として、凶暴な犯罪をイメージさせる言葉です」とした上で「WHOの広義な定義を何らの配慮もしないまま漫然と使用した」と指摘。さらに「本調査報告書では、上記のとおり性暴力という日本語が与える一般的な印象は、暴力または強制を伴った性的行動といった非常に強いものであり、このような言葉の選定が中居氏の名誉等に多大な影響を与えることについての配慮が全くなされておりません」と主張している。
郷原氏は「まずは性暴力というの言葉の定義なんですね。第三者委員会がWHOの性暴力の定義を前提にしているんですよ。これ、ものすごく広い概念で。一般的に暴力という言葉で連想するものだけじゃなくて、例えば売春まで入ってる」と指摘。「第三者委員会が認定した性暴力がどんなものか。ものすごく幅が広いんですよ。そこがまずが第三者委員会の報告書の特異性だった」と語った。
さらに「そこに対し、中居側氏がもともとそういう定義っていうのは、日本の社会では多くの人はそういうことを認識してない。『性暴力』を当然のように使ったら、世の中の多くの人は暴力的な行為が行われたと思ってしまうと。そこがアンフェアだと言っている」と続けた。
パーソナリティーを務める、元フジテレビアナウンサーでジャーナリストの長野智子(62)から「かなり早い段階からこの報告書が発表された後、ちょっと疑問をおっしゃってたんですけど」と聞かれ、郷原氏は「まず1つは性暴力の定義」と返答した。
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続けて「確かにWHOはそういう定義をしている。女性の性被害を訴えてきた運動をしてきた人には当たり前の定義なんですよ。世の中一般が受け止める性暴力と同じかといったら違う。だからそういう用語をそのまま使って、性暴力だからこうなんだ、それに対して対応がコンプライアンス的に問題だったっていうのは果たして中立的な報告書として、これまでの報告書とはちょっと違うと。私は特異性というか疑問を覚えていた」と明かした。
続けて「短期間で期限が限られていたこともあって、結局そういうことになったのかなと。中居さん側がそれで納得してるのかなって若干思ってました」と語った。
第三者委員会が調査報告書内で定義しているWHO(世界保健機関)の性暴力の定義とは「強制力を用いたあらゆる性的な行為、性的な行為を求める試み、望まない性的な発言や誘い、売春、その他個人の性に向けられた行為」。
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