鹿児島県の桜島で山体膨張 多量の降灰を伴う噴火に注意 噴火警戒レベルは「3」継続

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2025年05月14日 16:34  日本気象協会

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日本気象協会

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気象台によると、桜島では、12日から山体膨張を示す地殻変動が観測されています。南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小規模な火砕流を伴う噴火が発生するおそれがあります。また、風下側では降灰に注意が必要です。なお、噴火警戒レベルは「3(入山規制)」が継続です。

火山の活動状況等

福岡管区気象台と鹿児島地方気象台が今日14日(水)16時に発表した火山の状況に関する解説情報によると、桜島では、12日20時頃から島内に設置している傾斜計及び伸縮計で、山体の膨張を示す地殻変動が観測されています。

5月5日以降、ごく小規模な噴火を含め噴火は発生していません。

南岳山頂火口または昭和火口において、この山体膨張が一度に解消されるような噴火が発生すると、桜島島内を中心に多量の降灰を伴う可能性があります。降灰や小さな噴石の落下が予想される範囲は、気象庁から発表される降灰予報を活用ください。

なお、噴火警戒レベルは「3(入山規制)」が継続です。

防災上の警戒事項等

南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るため注意してください。
爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。

火山灰を吸い込まないようにする

画像C

「降灰予報」を確認して、灰の降る範囲や時間を確認しましょう。
屋外に出る際にはマスクやタオルなどで鼻や口を覆い、火山灰を吸い込まないようにしましょう。
屋内に入る際には、衣服をよく払い、手洗い・うがいなどをしっかりと行い、屋内に火山灰を持ち込まないようにしましょう。また、衣服はよく洗い、洗髪もしっかり行うようにしましょう。
ぜんそくなど呼吸器疾患のある方は特に注意し、噴火中は外出を控えましょう。

自動車などの運転にもご注意ください。
火山灰が降っていると昼間でも薄暗くなったり、視界が悪くなったりします。
火山灰が積もると、道路上に描かれたセンターラインなどの表示も見えにくくなるので注意が必要です。
降灰時は自動車の運転をできるだけ控えましょう。運転する場合には必ずライトを点灯し、周囲の状況に注意しながら速度を落として運転しましょう。

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