女優十朱幸代(82)が16日、大阪市内で朗読劇「燃えよ剣〜土方歳三に愛された女、お雪〜」(7月20日、森ノ宮ピロティホール)の取材会に出席した。
司馬遼太郎原作。激動の時代に新選組副長土方歳三と熱い恋を生きた女“お雪”を十朱が語る。
2013年に初演し、21年まで45回を数えたが、1度は終了。それでも、台本・演出を担当する笹部博司氏に「もう1回やりたい」と連絡し、今回、久しぶりの上演となる。
十朱は「コロナで舞台もなくなって5年くらい何もしなかった」。公の場で会見をするのも「覚えてないくらい」とけろり。SNS上では「死んだんじゃないか?」「車椅子になってる」とウワサも飛び交い、知人から知らされ驚いたという。
「若いときからずっと仕事をしてたんで、こういう生活も悪くないなと思う日常だった。このままフェードアウトでもいいかなって思ってたんですけど、私より高齢の方でもバンバン働いていらっしゃる。これじゃいけないんじゃないか。私ができることは舞台しかない。そうなると、『燃えよ剣』。ちょっとこちらに『もう1回できますでしょう? 可能性ありますか?』と聞いて、こういう形に」と再開に至った経緯を説明した。
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82歳になり、「身長が9センチ縮んだ」と明かし、「迫力がないでしょう」と不満げな様子も見せたが、「足首の大手術もしていますけど、日常に関しては大丈夫。元々健康なんでしょうね、内臓的にも何もない」と健在をアピール。
「女優だから引退宣言とかしない方がいい。注文もこなくて、見向きもされなくなればそのまま自然に消えればいいんで、やりたかったら、どんどんしゃしゃり出てやればいい。引退宣言はいらない」と話し、「いつどんな仕事が来るか分からないけど、備えとして健康と精神状態を良くすると心がけた方が良いんじゃないかなと。歯切れが悪くても、辞めますとかそういうことは言わない。何かあったら、お声がけください」と“再始動宣言”した。
初演の時は「どこまで演じて、どこまで入り込めばいいのか。線引きが分からなくて、戸惑いながら朗読劇をやらせてもらった」と振り返りながらも、回を重ねるごとにリラックスして演じてきた。再始動に選んだように「この作品をやらせてもらって、よかったと思っている。自分の中ですごく印象に残る作品でした」と思い入れもひとしおだ。
それだけに、燃えよ剣については「今回で打ち止めのつもりでやらせてもらう。大人の恋の話、年齢的に違和感を与えてしまう。集大成というより総仕上げ」とキッパリ。「絶対良かったと思っていただけると思います」と来場を呼びかけていた。
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