
体操・NHK杯が17日に東京体育館で行われ、今大会最年長の25歳・杉原愛子(TRyAS)が10年ぶり2度目の制覇。10月にインドネシア・ジャカルタで行われる世界選手権の代表に内定した。
最初の種目・跳馬では「ユルチェンコ1回半ひねり」をまとめ、13.900をマークすると、勢いそのままに、続く段違い平行棒、平均台でも大きなミスなく乗り切った。
1位の岸里奈(17、戸田市スポーツセンター/クラーク記念国際高等学校)と僅か0.2点差で迎えた最終種目・ゆかでは、杉原らしさ全開の演技で今大会全体トップの13.933を叩き出し、逆転優勝。ファンの心と世界選手権代表の座を射止めた。
試合後の会見では「自分の大好きな体操を楽しみながら、納得する良い演技が出来たのですごく自信に繋がりました。沢山の方に支えられてここまで来れたので感謝の気持ちでいっぱいです」と喜びの言葉を口にした。
2022年に一度は第一線から退くも、翌23年に現役復帰。その大きな要因の一つに、同年、中国・杭州で行われたアジア大会で体操競技の解説を務めたことを挙げる。
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日の丸を背負って戦う選手たちを見て、自分ももう一度“日本代表”として戦いたいと、心に火が灯った。来年、競技復帰を後押ししたアジア大会が名古屋で開催され、「やっぱり自国開催っていうことが、より体操をメジャースポーツにできる良いきっかけの大会だと感じるので、アジア大会に出たい気持ちは強いです」とみなぎる意欲を口にした。
杉原が見定めるアジア大会の前に、今年の10月には世界選手権が控えている。「2017年ぶりの個人総合の選手として出場させていただけるので、まずはケガをしないことを目標にしてやっていきたい。あとは得意としているゆかでメダルを狙っていきたい」と語った。
杉原の他、2位の岸里奈、3位の岡村真(19、相好体操クラブ/四日市大学)、4位の中村遥香(16、なんば体操クラブ-ngc/相愛学園)が世界選手権の代表に内定した。