2025年インタープロトシリーズ第1戦 オープニングラップのアクシデント 5月10〜11日、静岡県の富士スピードウェイで2025インタープロトシリーズ POWERED by KeePerの第1戦と第2戦が開催され、プロフェッショナルレースは卜部和久(INGING MOTORSPORT)がポール・トゥ・ウインで初優勝を飾った。
昨シーズンからほとんど顔ぶれが変わることなく、今年も12台がエントリーを果たしたインタープロトシリーズ。開幕戦ではレギュラードライバーの小高一斗、ジュリアーノ・アレジが欠場となり、32号車に小林利徠斗(NETZ NOVEL MIE)、27号車に片岡龍也(表参道メディカルクリニック)が代役参戦した。
また、今季はアキランドレーシングが3台体制となり、昨年スープラクラスに参戦していた阪口良平(ヨネタニアキランドIPS)がインタープロトに出場している。
■第1戦はアクシデントの影響で赤旗終了。レースは不成立に
10日の予選日は朝から雨模様となったが、予選が始まる頃には雨量も落ち着き、各車タイムアタックを行う。予選はインタープロト車両『kuruma』での参戦2年目を迎えた卜部が好タイムを記録してリードし、最終的に1分57秒100のトップタイムをマーク。自身初のポールポジションを獲得した。
第1戦の決勝は、翌11日の15時30分にスタートが切られ、ポールスタートの卜部が好ダッシュをみせた。続いて2列目グリッドの小林、福住仁嶺(キーパー号)が、それぞれ順位を上げてTGRコーナーを通過する。
その後方ではスリーワイドとなった阪口晴南(岡山トヨペット K-tunes)、ロニー・クインタレッリ(ララパルーザ)、山下健太(NAVUL)の3台が絡むアクシデントが発生。
山下はターン2外側のタイヤバリヤに接触してマシンを降り、阪口は自力でピットに帰還する。しかしマシンのフロント部分を大きく損傷し、早くも2台が戦線離脱となってしまった。
このアクシデントでレースは赤旗中断、コース設備の修復に時間を要するためそのまま終了に。第1戦はレース不成立となったが、不幸中の幸いか、ドライバーたちに怪我はなかった。
■第2戦は卜部が制し、インタープロト初優勝を飾る
第1戦のグリッド順に再整列し、16時10分から第2戦が幕を開ける。ここでもポールポジションの卜部が先行し、2番手に小林、3番手に福住が続いた。昨年王者の福住に追い立てられる小林は必死に2番手を守るが、2周目のGRスープラコーナーで隙をついた福住が2番手に浮上する。
3番手に後退した小林の後方にはクインタレッリ、国本雄資(ダイワNアキランドIPS)、佐々木大樹(Pastel Motorsport)が追いつき、4台は4周目のホームストレートで横一線に並ぶバトルを展開する。
このバトルの主導権を握ったのは佐々木で、インから一気にライバルをオーバーテイクして3番手に浮上。小林は6番手までポジションを下げるも、その後は牧野任祐(人馬一体ドライビングアカデミー)とのサイド・バイ・サイドのバトルを制し、順位を守り抜いた。
順調に周回を重ねるトップの卜部は一時2秒ほどのリードを築いていたが、追う福住もファステストラップを記録する好走をみせ、その差を縮めにかかる。
最後は卜部の約1.1秒後方まで迫った福住だったが、卜部には一歩届かず。ミスのない堅実な走りをみせた卜部がトップチェッカーを受け、インタープロト初優勝を飾った。
昨年“シーズン全勝”を成し遂げた福住は2位となり、2024年の開幕戦から続く連勝記録は8でストップした。3位には佐々木が続いている。
卜部は第2戦終了後、「決勝でも優勝できてホッとしています」と語った。
「昨年は速さはあったのですが、結果に結びつかないレースが続いていたので、今年はリザルトに残るレースがしたいと思っていました。後半はタイヤがキツくなり、ミラーに福住選手が見えてプレッシャーになりましたが、自分の走りに集中しました。ライバルと比べてペースが良いわけではないので、次戦に向けて改善していきたいです」
3台がエントリーしたスープラクラスは、昨シーズン圧倒的な強さをみせた坪井翔(P.MU GR Supra GT4 EVO2)が堤優威(HW GR Supra GT4 EVO2)の猛追を振り切って第2戦で優勝。連勝記録をさらに伸ばした。
2台でのバトルとなったCCS-Rクラスは元嶋佑弥(KK CCS-R)が序盤からレースをリードし、最後まで順位を守り抜いて優勝を飾っている。
次戦となるインタープロトシリーズ第3戦、第4戦は8月16日〜17日に富士スピードウェイで開催予定だ。
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[オートスポーツweb 2025年05月19日]