優勝決定翌日に退任発表 東京NB松田監督「どこまで行けるかワクワクあったが…」

0

2025年05月19日 22:26  サッカーキング

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

サッカーキング

最優秀監督賞を受賞した松田監督 [写真]=WE LEAGUE
 2024-25 WEリーグアウォーズが19日に行われ、最優秀監督賞には日テレ・東京ヴェルディベレーザをWEリーグ創設後初のリーグ優勝に導いた松田岳夫監督が選出された。

 WEリーグ創設後、3シーズン連続3位に甘んじていた東京NB。松田監督としては就任2年目での優勝となったが、「万年3位のチームが優勝までたどり着けました。当然、今までの3年間とは違ったものが表現できたということです。対浦和さん、INACさんに対して勝ちきれなかったことはありますが、この長いシーズンの中で、自分たちのいい時も悪い時もしっかりと受け入れて積み上げていく。そういうものだと思っています。本当に胸を張っていいし、自信持って優勝したんだと、みんなが喜べる、そういう内容だったと思っています」とシーズンを振り返った。

 東京NBを「うまい」チームから「うまくて強い」チームに変えてきた松田監督。「ここに来て2年間、選手たちの意識を変えていったつもりだし、今までと違うベレーザを表現しようと、選手とも共有し合いながら積み上げてきた」と振り返り、「世界の流れを見ても、うまいだけではこれからのサッカーは通用しない。フィジカルもしっかりと強化した中で、その中で技術を生かす。そういうサッカーに変化していかないとダメなんだと強く思ったところです。それがやっぱり2年かかった一番の要因です」と、チームの意識改革に時間を要したものの、最終節が近づくにつれて「体に染みついたものが勝手に表現できた」と、優勝まで駆け抜けることができた成果につながったと続けている。

 一方で優勝に導いた翌日に、今季限りの退任が発表となった。クラブからは最終節の3日前ほどに伝えられたとのことで、「勝負の世界ですから、実際にはクラブが判断することだし、これはもう仕方のないこと」とし、「選手たちには試合前に伝えてほしくないとクラブには言われました。だけど、そこは自分の気持ち、選手たちと向き合ってきた2年間を大事にしていきたかったので、ぜひ言わせてくれと。認めてもらい、選手たちにも伝えました。それがプラスになったかどうかは分からないですが、最終戦のゲームの入りやパフォーマンスはいつも以上に高かったと思うし、全員が優勝したい気持ち、一体感を持てたことは非常に大きかったですと続けた。

 退任については悔しさも隠さず、「来年度はアジアの大会、それがゆくゆくは世界につながる、日本を代表するクラブチームを目指せるというところでは非常に興味があったし、向かっていく自信もありました。このチームが今から積み上げていければ、どこまで行けるかなというワクワクする気持ちもありました」としたが、「そういう意味では非常に残念ですけど、そういう思いを選手たちが持って臨んでくれれば、それでいいかなと思います」と、選手のこれからの活躍に期待を寄せている。

 また、「一番の後悔」として、「最終戦でファン・サポーターの方たちにしっかり退任の挨拶ができなかった。シーズンを通して、ファン・サポーターの人たちに支えられた面はすごくありました。直接顔を合わせてお礼を言いたかったです。今後も選手たちをよろしくという話もしたかった」と、シーズン終了後の発表となったことでのお礼を伝えられたなかったことを付け加えている。

    ランキングスポーツ

    前日のランキングへ

    ニュース設定