福岡地裁=福岡市中央区 福岡県柳川市の美容専門学校で2023年5月、アルコールを注いで燃え上がったバーベキューの火が男子学生=当時(18)=の服に燃え移って死亡した事故で、業務上過失致死罪に問われた元教員助手の篠原翔大被告(25)の初公判が20日、福岡地裁(岡本康博裁判長)であり、被告は起訴内容を認めた。
検察側は冒頭陳述で、同校の当時の理事長(66)は事故前日にコンロの着火を試した際、アルコールを使用したが、学生が集まるバーベキュー当日についてはアルコールの使用を勧めるような指導はしていなかったと指摘。篠原被告は、自己判断でコンロの火にアルコールを注いだとした。
起訴状によると、篠原被告は23年5月24日、学校行事のバーベキュー大会で男子学生にやけどを負わせ、翌月6日、多臓器不全で死亡させたとされる。
事故では、ほかに学生3人もやけどを負い、福岡県警は24年1月、理事長と教員(いずれも当時)、篠原被告の3人を業務上過失致死傷の疑いで書類送検した。福岡地検は、理事長と教員については不起訴としていた。