トッテナム、マンUとの“プレミア対決”を制してEL優勝達成！　B・ジョンソンの決勝弾で悲願の戴冠

　ヨーロッパリーグ（EL）決勝が21日に行われ、トッテナムとマンチェスター・ユナイテッドが対戦した。

　欧州大会の決勝でプレミアリーグが誇る強豪2クラブが激突する。1983−84シーズンに前身のUEFAカップを制して以来、通算3度目のEL優勝を目指すトッテナムは、準決勝で“ノルウェー王者”ボデ／グリムトと対戦。2戦合計5−1と力の差を見せつけて決勝進出を決めた。対するは、8年ぶりの同大会優勝を狙うマンチェスター・ユナイテッド。アスレティック・ビルバオとの準決勝を2戦合計7−1で破り、こちらも圧勝を収めて決勝に駒を進めた。ともに今季初タイトルをかけて争われる一戦が、スペインの『サン・マメス』でキックオフを迎えた。

　立ち上がりから頻繁に攻守が入れ替わる展開となったゲームは、16分にマンチェスター・ユナイテッドが決定機を作り出す。左サイドでのコーナーキックからブルーノ・フェルナンデスがクロスを送り、GKが弾いたボールがファーに流れる。ハリー・マグワイアが短くバックパスを出すと、アマド・ディアロが巧みなフェイントでマーカーを縦に突破。右足でゴールを狙ったものの、シュートは枠を捉えきれなかった。

　そんななか、42分にトッテナムが均衡を破る。センターサークル付近でのパスカットからカウンターに転じ、敵陣左サイドでボールを受けたリチャーリソンがポケットに走るロドリゴ・ベンタンクールへと繋ぐ。一度ライン際のパペ・マタル・サールに戻すと、右足でゴール前に鋭いクロスを供給。インスイングのボールをブレナン・ジョンソンがニアで合わせ、トッテナムが先制に成功した。

　拮抗した前半でトッテナムが放ったシュートは3本。対するマンチェスター・ユナイテッドは5本のシュートを放ち、支配率でも66パーセントを記録したが、ゴール期待値は相手に大きく差をつけられる形となった。

　後半も序盤から一進一退の攻防が続き、各所で激しいデュエルが連発する。58分にはマンチェスター・ユナイテッドが右サイドでフリーキックを得ると、B・フェルナンデスが右足でゴール方向にクロス。ニアに飛び込んだレニー・ヨロが足を伸ばして軌道を変えたものの、トッテナムの守護神グリエルモ・ヴィカーリオが果敢に飛び出してピンチを凌いだ。

　徐々にマンチェスター・ユナイテッドが主導権を握り始める一方、トッテナムも鋭いカウンターで攻撃の糸口を探る。しかし、あと一歩の局面でチャンスに繋げることができず、マンチェスター・ユナイテッドがリードを保ったまま時間が経過。すると、65分にリチャーリソンが自らベンチに交代を要求。左足首を痛めてソン・フンミンと入れ替わった。

　68分にはマンチェスター・ユナイテッドがビッグチャンスを創出する。敵陣中央でのフリーキックからロングボールが送られると、飛び出してきたヴィカーリオが味方と交錯しながらパンチング。こぼれ球をラスムス・ホイルンドがヘディングで狙うが、ゴールカバーに入ったミッキー・ファン・デ・フェンがライン際でクリアした。

　攻勢を強めるマンチェスター・ユナイテッドは、75分にアレハンドロ・ガルナチョが右足でシュートを放ったものの、GKヴィカーリオがビッグセーブを披露。86分からはセンターバックのハリー・マグワイアも最前線にポジションを移し、同点弾を目指して反撃を試みる。長いボールを生かしてシンプルにゴールへと迫るが、トッテナムも守備に人数をゴール前を固めていく。

　結局、そのまま試合は1−0で終了。トッテナムが勝利を収め、EL制覇を達成した。今後、両チームは25日にプレミアリーグ最終節へと臨み、トッテナムはホームでブライトンと対戦。マンチェスター・ユナイテッドはホームでアストン・ヴィラと対戦する。

【スコア】
トッテナム　1−0　マンチェスター・ユナイテッド

【得点者】
1−0　42分　ブレナン・ジョンソン（トッテナム）

【スターティングメンバー】
◼︎トッテナム（4−3−3）
GK：グリエルモ・ヴィカーリオ
DF：ペドロ・ポロ、クリスティアン・ロメロ、ミッキー・ファン・デ・フェン、デスティニー・ウドギー（90分 ジェド・スペンス）
MF：パペ・マタル・サール（90分 アーチー・グレイ）、イヴ・ビスマ、ロドリゴ・ベンタンクール
FW：ブレナン・ジョンソン（79分 ケヴィン・ダンソ）、ドミニク・ソランケ、リチャーリソン（65分 ソン・フンミン）

◼︎マンチェスター・ユナイテッド（3−4−2−1）
GK：アンドレ・オナナ
DF：レニー・ヨロ、ハリー・マグワイア、ルーク・ショー
MF：ヌサイル・マズラウィ（85分 ディオゴ・ダロト）、カゼミーロ、ブルーノ・フェルナンデス、パトリック・ドルグ（90分 コビー・メイヌー）
FW：アマド・ディアロ、メイソン・マウント（71分 アレハンドロ・ガルナチョ）、ラスムス・ホイルンド（71分 ジョシュア・ザークツィー）

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