第78回カンヌ国際映画祭のレッドカーペットを歩く齊藤京子 (C)KAZUKO WAKAYAMA 俳優の齊藤京子が、フランスで開催中の「第78回カンヌ国際映画祭」にて、現地時間5月22日に行われた映画『恋愛裁判』の公式上映に出席した。
【画像】レッドカーペット&公式上映そのほかの写真 齊藤は白と黒のストライプが印象的なドレス姿でレッドカーペットに登場。海外でのレッドカーペットは初体験ながら、多数の海外メディアからの呼びかけに爽やかな笑顔で応え、緊張の面持ちを見せながらも堂々と歩いた。後に「あっという間に終わってしまいました」と振り返っている。
本作は、日本独自の「アイドル文化」と、そこで暗黙の了解とされている“恋愛禁止ルール”をテーマに描いた作品。元・日向坂46でセンターを務めた経験を持つ齊藤が、映画初主演でアイドル役を演じた。型にはまらない独創的な良作を集めるカンヌ・プレミア部門に正式出品され、今回の上映がワールドプレミアとなった。
上映会場となったドビュッシー劇場では、「コウジ・フカダ!」「キョウコ・サイトウ!」という呼び込みの声を合図に、1000人を超える観客の拍手の中、齊藤と深田晃司監督が入場。
作品は、観客が思わずスクリーンに引き込まれるほどの緊張感と興味を誘い、上映終了後にはスタンディングオベーションが巻き起こった。監督と齊藤は何度も手を振り、お辞儀で観客の熱い拍手に応えた。
場内インタビューで深田監督は「今日という日をスタッフ、そして齊藤京子さんと迎えられてうれしい」と語り、齊藤は「世界で一番幸せです」と笑顔を見せた。
上映後、深田監督は「これほど監督冥利に尽きることはないです」と感無量の様子で話し、齊藤も「一生忘れられない経験。生きてきた中で一番幸せな日でした」と感激の思いを語っていた。
観客からは、「爽やかな風をカンヌに吹かせてくれた」「現代の社会問題に鋭く切り込んだ作品。齊藤さんの演技が本当に素晴らしかった」といった声が寄せられ、日本独自の文化に根ざしたテーマでありながら、カンヌの観客にも印象に残る一本になったようだ。
■齊藤京子のコメント
カンヌ国際映画祭に関わるなんて夢にも思わず、一生忘れない経験となりました。レッドカーペットはお祭りのような雰囲気で、気づいたら終わっていたという感じでしたが、後から実感が湧いてきました。そして、世界で初めて上映される瞬間を、皆さんと一緒に観ることが出来て本当に幸せでした。今まで生きてきた中で一番幸せな日になりました。
■深田晃司監督のコメント
最高の舞台でお披露目できてうれしく思います。公式上映では、スタンディングオベーションもうれしかったですが、最初のシーンが始まった時に「この映画が生まれた」というように感じました。映画が一本できるのは奇跡のようなものであり、映画祭に選出され、ワールドプレミアを実施し、主演俳優とその瞬間を立ち会うことができ、その主演俳優も楽しんでくれているなんて、こんなに監督冥利に尽きることはないです。