チーム・ペンスキーで数々のプログラムを率い、直近ではインディカー・チームのプレジデントを務めていたティム・シンドリック チーム・ペンスキーは、インディアナポリス500マイルレースの予選におけるスキャンダルを受け、長年チームを率いてきたティム・シンドリックを含む3名が、この組織から解雇されたことを確認した。
5月21日、チーム・ペンスキーは、インディカー・マネージングディレクターであるロン・ルゼウスキー、ゼネラルマネージャーのカイル・モイヤー、そしてインディカー・チームのプレジデントを務めてきたシンドリックの解雇を発表。チームオーナーのロジャー・ペンスキーは声明の中で、今回の解雇は「必要な変更」だと述べている。
「我々のスポーツとレースチームの誠実さ以上に、重要なものはない」とペンスキー。
「過去2年間、我々は組織的な過ちを経験し、必要な変更を余儀なくされた。ファンの皆様、パートナーの皆様、そして組織の皆様にご期待に添えなかったことをお詫び申し上げる」
このペンスキーからの解雇は、インディ500の予選ファスト12を前に、2台のマシンのリヤ・アッテネーター(衝撃吸収装置)を違法に改造していたことが発覚してから数日後に行われたもの。ジョセフ・ニューガーデンとウィル・パワーは、当初シュートアウトへの参加を禁止され、決勝スターティンググリッドは最後尾へと移された。
チームには20万ドルの罰金も科されている。さらに、解雇される前、シンドリックとルゼフスキーは、それぞれニューガーデンとパワーのレースストラテジストとして、今週末のレースへの出場停止処分を受けていた。
昨年のシーズン開幕戦、セントピーターズバーグでニューガーデンとスコット・マクラフランがプッシュ・トゥ・パス・ブーストシステムを違法に使用していたことが発覚して以来、ペンスキーのインディカー運営チームが論争に巻き込まれるのは、わずか1年あまりでこれが2度目となる。
ニューガーデンとマクラフランは当時、1位と2位のフィニッシュ資格を剥奪され、シンドリックとルゼフスキーはそれぞれ2レースの出場停止処分を受けていた。
今回の3人の中で最も注目を集めたシンドリックの退任は、1999年にチーム・ペンスキーに加わり、さまざまなシリーズと競技を網羅してきたこの組織における非常に成功した在任期間の終焉を告げるものだ。
スポーツカーレースの分野では、シンドリックはプレジデントとして数々の成功したプログラムを監督した。その中には、WEC世界耐久選手権とIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の両方で優勝を果たしたポルシェ・ファクトリーLMDhプログラムも含まれている。
シンドリックは今年初めに日常的な活動を縮小していたが、引き続きインディカー・プログラムの社長として活動していた。
[オートスポーツweb 2025年05月23日]