老齢厚生年金を月12万円もらいながら、年収150万円ほどのアルバイトをしたら、老齢厚生年金は減らされる?

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2025年05月24日 18:31  All About

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年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、老齢厚生年金をもらいながら働いた場合の質問です。
老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は、老齢厚生年金をもらいながら働いた場合の質問です。

Q:老齢厚生年金を月12万円もらいながら、厚生年金に加入する勤務先で年収150万円ほどのアルバイトをしたら、老齢厚生年金は減らされる?

「65歳で会社を退職して老齢厚生年金を月12万円もらいながら、厚生年金に加入する勤務先で年収150万円ほどのアルバイトをしたら、老齢厚生年金は減らされるのでしょうか?」(62歳・男性)

A:相談者の場合、在職老齢年金制度によって老齢厚生年金が支給停止になることはありません

相談者は、厚生年金に加入する会社で給与をもらいながら老齢厚生年金を受け取ると、老齢厚生年金が減らされるのかと、ご心配されています。

確かに、厚生年金に加入して老齢厚生年金を受給すると、老齢厚生年金が一部または全部支給停止となることがあります。この制度を在職老齢年金制度と言います。

在職老齢年金制度で老齢厚生年金額を減額されないためには、総報酬月額相当額(毎月の給与収入などが目安)と基本月額(年額の老齢厚生年金の報酬比例部分を12で割ったもののこと)を足した金額が51万円(令和7年度)を超えないようにしましょう。

相談者が、年収150万円(月額12万5000円)で厚生年金に加入しながらアルバイトをして、毎月12万円の年金を受け取った場合、老齢厚生年金が支給停止となるかを計算してみます(総報酬月額相当額は12万5000円とします)。

12万5000円(総報酬月額相当額)+12万円(基本月額)=24万5000円≦51万円

このように相談者の場合は、総報酬月額相当額と基本月額の合計額が24万5000円と、51万円を下回るため、在職老齢年金によって老齢厚生年金が支給停止になることはありません。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)

都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)

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