グランプリのうわさ話:ドライバーたちの注目の的となっているキャデラックF1

0

2025年05月24日 19:40  AUTOSPORT web

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

AUTOSPORT web

2025年F1第7戦エミリア・ロマーニャGP メルセデスのリザーブドライバー バルテリ・ボッタス
 事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を調査員が独自に調査。送られてきた報告書を公開する。・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 来年F1に参戦するキャデラックは、2026年にふたつのシートが空いている唯一のチームだ。そのためチーム代表のグレアム・ロードンはパドック……特にドライバーのマネージャーの間で非常に人気のある人物となっている。

 かつてマルシャF1チームの代表だったロードンは、2026年の契約がないドライバー全員の代理人からアプローチを受け、全員と時間を過ごしてきた。ただあまり知られていない事実は、ドライバー市場を監視し、キャデラックの取締役会に2026年のラインアップを推奨するのは、ロードンの長年のパートナーであるマーク・ハインズだということだ。

 キャデラックの情報筋によると、ハインズはシートを獲得する有力な候補者を5人に絞り込んだが、ロードンがマネジメントを行っている周冠宇はそのなかのひとりではないという。アメリカのマニュファクチャラーであるキャデラックは、自社のマシンに中国人ドライバーを乗せることに乗り気ではないのだ。

 セルジオ・ペレスとバルテリ・ボッタスがリストのトップにいるが、選ばれるのはそのうちのひとりだけとなる。2番目のシートはチームとともに成長できる若いドライバーに割り当てられるためだ。2台目のマシンをめぐっては、フェリペ・ドルゴヴィッチとディーノ・ベガノビッチが争っていると考えられているが、5人目のドライバーについては、誰であるか兆候が見られている。そのドライバーは現在インディカーでレースをしている可能性が高いが、GMにとってはF1への冒険の始まりからアメリカ人ドライバーをチームに迎えることは重要なことだろう。


■バルセロナGPプロモーターの誤算

 マドリードのF1スペインGPプロジェクトが、現在全力で進められているというニュースは、バルセロナGPのプロモーターたちを驚かせている。彼らは、ライバルのイベントが一般の予想に反して、2026年から開催されることに気づいたのだ。バルセロナ−カタロニア・サーキットは2026年まで契約を結んでいるが、マドリードでは2026年から10年間にわたって開催されるため、カタロニア勢は今後のF1カレンダーに残るために苦戦を強いられることになる。

 プロモーターの代表団はすでにイモラを訪れており、将来の契約を模索しながらステファノ・ドメニカリと数回の会合を行っていた。バルセロナ・サーキットの情報筋によると、プロモーターはカタルーニャ州政府から明確な指示を受けているという。それは、どんなに費用がかかっても、新しい契約を確保することだ!

 これは、サーキットへの公的資金の調達がますます困難になるなかで、プロモーターが過去10年間直面してきた苦難と比べると大きな方針転換だが、プロモーターにとっては非常によいニュースだ。プロモーターは今やF1との交渉をより有利に導き、商業権所有者が将来のグランプリ開催地に課している非常に高い要求を満たすことができる。

 来週、スペインGP開催中に重要な会議が開かれる予定で、地域の最高責任者らがサーキットに集まり、ドメニカリと会って契約をまとめようとするだろうが、F1がすでにマドリードと長期契約を結んでいることを考えると、彼らのサーキットでの恒久的なグランプリ開催は確保できない可能性が高い。


■F1とMotoGPのコラボが現実味

 リバティ・メディアがMotoGPの買収を完了することを許可されたという、長く待ち望まれた発表は、わずか数週間後に迫っている。EUの独占禁止委員会はすでにこの取引を承認すると表明しており、正式発表は7月初旬になると予想されている。リバティ・メディアとMotoGPは、取引の成功を確信し、欧州連合からゴーサインが出次第すぐに手続きを始められるよう、買収の詳細の最終調整を始めている。

 しかし、現在のオーナー兼CEOのカルメロ・エスペレータは、あと数年間は事業を継続するつもりであるのに対し、リバティは最初からCEOに自社の人間を任命するつもりであるという問題点がある。MotoGPの情報筋によると、今週末のイギリスGP中にチャック・アスクランドがMotoGPの次期CEOに就任することが発表され、エスペレータは今年末までCEOの職に留まり、その後顧問に退くということだ。

 これは、リバティ・メディアがF1でバーニー・エクレストンを解任し、チェイス・キャリーを起用したときと非常によく似ており、エスペレータも意に反して追放される可能性がある。アスクランドの任命は、F1とのもうひとつの直接的なつながりがあることを意味する。このアメリカ人マネージャーは、2012年にオースティンで初めてアメリカGPを主催したグループの一員であり、そのためステファノ・ドメニカリをよく知っており、F1にも精通している。

 アスクランドとドメニカリはすでに、それぞれのグループに、ふたつの競技の間にできるだけ多くの相乗効果を見出すよう指示を出している。究極の夢は、おそらくアメリカのコースで、週末の延長レースのプログラムにMotoGPとF1を組み合わせたダブルグランプリを開催することだ。

[オートスポーツweb 2025年05月24日]

    ランキングスポーツ

    前日のランキングへ

    ニュース設定