2025年FIA F2第5戦モンテカルロ クッシュ・マイニ(ダムス・ルーカスオイル/アルピーヌ育成) 5月24日、2025年FIA F2第5戦モンテカルロのスプリントレース(決勝レース1)が行われ、クッシュ・マイニ(ダムス・ルーカスオイル/アルピーヌ育成)がポール・トゥ・ウインで今季初優勝を飾った。
11番グリッドからスタートを迎えた宮田莉朋(ARTグランプリ/TGR-DC)は10位でチェッカーを受け、第5戦の初戦を終えている。
23日に行われた第5戦の公式予選はAとBの2グループに分かれて実施され、Aグループで5番手タイムを記録したマイニが、リバースグリッドとなるスプリントレースのポールシッターとなった。
フロントロウ2番手には、ポイントランキング2位のルーク・ブラウニング(ハイテックTGR/ウイリアムズ育成)が並び、セカンドロウ3番手にガブリエレ・ミニ(プレマ・レーシング/アルピーヌ育成)がつけた。
4番手以降はジャック・クロフォード(ダムス・ルーカスオイル/アストンマーティン育成)、アービッド・リンドブラッド(カンポス・レーシング/レッドブル育成)が続き、ポイントリーダーのアレクサンダー・ダン(ロダン・モータースポーツ/マクラーレン育成)は、宮田の前方10番グリッドからのスタートとなった。
タイヤ交換義務のない30周もしくは45分+1周のスプリントレースは、5分遅れの日本時間21時20分(現地時間14時20分)に気温21.3度、路面温度42.7度、快晴のドライコンディションのなか、幕を開けた。
抜群の蹴りだしを決めたマイニがホールショット守る一方、ブラウニングがスタートで出遅れ、5番手まで順位を落としてしまう。
後方では、ターン5(ミラボー)でクロフォードとリンドブラッドが接触。クロフォードはフロントウイングを損傷し、5番手に後退した。さらにラファエル・ヴィラゴメス(ファン・アメルスフォールト・レーシング)とキアン・シールズ(AIXレーシング)が接触し、シールズはここでレースを終えることとなった。
トップにマイニ、2番手にミニ、3番手にリンドブラッドが続くなか、宮田は13番手でレースは2周目に突入する。
ミニがマイニの背後にぴったりと着き、ポジションアップのタイミングを虎視眈々と伺うなか、クロフォードらの接触によってコース上に散らばったパーツを回収するため、4周目にイエローフラッグが提示される。
イエローは5周目に解除となり、再びミニがマイニとのギャップを縮めにかかる。そんななか、クロフォードとの接触により、リンドブラッドに10秒のタイムペナルティが科された。
13番手を走る宮田の背後では、ジョセップ・マリア・マルティ(カンポス・レーシング/レッドブル育成)とロマン・スタネ(インビクタ・レーシング)がサイド・バイ・サイドでターン6に進入する。2台は軽く接触し、マルティの翼端版が吹き飛ぶシーンが見られた。
中盤戦に突入した11周目、2番手ミニがマイニのわずか0.1秒後方に接近し、仕掛ける機会を伺うが、ターン5でオリバー・ゲーテ(MPモータースポーツ/レッドブル育成)とジョシュア・デュルクセン(AIXレーシング)が接触する。
2台はそのまま走行を続けたが、デュルクセンがコースサイドでマシンを止め、12周目にセーフティーカー(SC)導入となった。
15周目にリスタートを迎え、上位2台が1分24秒台で周回を重ねる一方、タイムペナルティを受けた3番手のリンドブラッドは1分26秒台で周回し、6台が数珠つなぎとなる。
後方では、順位争いのなかでマシンを損傷したマルタンス、マルティがピットに戻り、マルタンスは最後尾で隊列に復帰する。マルティはここでレースを終えることになり、宮田は11番手にポジションを上げた。
オーバーテイクがしにくいコースということもあり、レースはしばしこう着状態となったが、ペースコントロールを行っていた3番手のリンドブラッドが動きを見せる。
22周目にチームからプッシュの指示を受けたリンドブラッドは、ペースを上げて4番手ブラウニングを引き離し、26周目に2番手ミニのDRS圏内に追いつく。ここからミニはリンドブラッドに追い立てられる展開となった。一方、トップではマイニが独走状態となり、順調に周回を重ねていく。
ファイナルラップを迎え、2番手ミニ、3番手リンドブラッドの2台がハイペースでコースを駆け抜けるなか、首位を快走するマイニがトップチェッカーを受け、今季初優勝を飾った。
レース最終盤、リンドブラッドはミニ並びかける勢いでプッシュを続けるが、ポジションアップは叶わず。3位でチェッカーを受けたリンドブラッドは10秒のタイムペナルティを受け、2位にミニ、3位にブラウニングが続く結果となった。宮田は10位でチェッカーを受け、スプリントレースを終えている。
2025年FIA F2第5戦モンテカルロのフィーチャーレース(決勝レース2)は日本時間5月25日16時40分(現地時間9時40分)より、タイヤ交換義務を有する周回数42周、もしくは60分+1周で争われる。
■2025年FIA F2第5戦モンテカルロ スプリントレース暫定結果
Pos./No./Driver/Team/Time/Gap
1/12/K.マイニ/ダムス・ルーカスオイル/44'57.639
2/10/G.ミニ/プレマ・レーシング/3.705
3/7/L.ブラウニング/ハイテックTGR/7.299
4/11/J.クロフォード/ダムス・ルーカスオイル/10.493
5/6/R.フェルシュフォー/MPモータースポーツ/11.257
6/9/S.モントーヤ/プレマ・レーシング/11.937
7/1/L.フォルナローリ/インビクタ・レーシング/13.234
8/4/A.リンドブラッド/カンポス・レーシング/13.766
9/17/A.ダン/ロダン・モータースポーツ/27.220
10/15/宮田莉朋/ARTグランプリ/28.677
11/2/R.スタネ/インビクタ・レーシング/31.687
12/5/O.ゲーテ/MPモータースポーツ/31.981
13/23/M.エスターソン/トライデント/33.194
14/16/A.コルデール/ロダン・モータースポーツ/43.613
15/8/D.ベガノビッチ/ハイテックTGR/47.785
16/22/S.メゲトゥニフ/トライデント/61.058
17/14/V.マルタンス/ARTグランプリ/63.597
18/25/R.ヴィラゴメス/ファン・アメルスフォールト・レーシング/71.319
-/3/J.マルティ/カンポス・レーシング/DNF
-/20/J.デュルクセン/AIXレーシング/DNF
-/24/J.ベネット/ファン・アメルスフォールト・レーシング/DNF
-/21/C.シールズ/AIXレーシング/DNF
・ファステストラップ(全体):#14 ビクトール・マルタンス(ARTグランプリ/ウイリアムズ育成):1分22秒433(28/30) 145.732km/h
・ファステストラップ(得点対象):#17 アレクサンダー・ダン(ロダン・モータースポーツ/マクラーレン育成):1分22秒531(29/30) 145.559km/h
・ペナルティ:#4/#25/#5:10秒ペナルティ/接触要因
[オートスポーツweb 2025年05月24日]