
■大相撲夏場所・千秋楽(25日、東京・両国国技館)
2場所連続4度目の優勝を決めている大関・大の里(24、二所ノ関)が、全勝優勝を狙ったが千秋楽結びの一番で横綱・豊昇龍(26、立浪)に上手ひねりで敗れ、14勝1敗で今場所を終えた。
横綱昇進を確実としている大の里は、大関昇進前の昨年秋場所でも千秋楽に阿炎に敗れており、今場所も千秋楽で有終の美を飾れず。土俵下で審判を務めていた師匠の二所ノ関親方(元稀勢の里)の目の前での一番となったが、横綱の意地の相撲に屈した。
過去2勝5敗と苦手にしている豊昇龍を相手に、立ち合い諸手突きで当たると、得意の右を差し、出足と圧力を生かして前に出たが、豊昇龍に土俵際で回り込まれ、最後は上手ひねりで土俵に背中がついた。
全勝優勝は叶わなかったが、13日目で2場所連続優勝を決め、初土俵から2年、“史上最速”となる所要13場所での横綱昇進がまもなく現実となる。
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2023年の夏場所に幕下付け出しでデビューした大の里は、1年後(24年夏場所)の新小結で所要7場所での“史上最速優勝”を果たした。2場所後の秋場所で2度目の優勝を飾り、所要9場所となる“史上最速”での大関昇進を決め、記録的なスピード出世を遂げてきた。
今場所の三賞は敢闘賞が前頭13・佐田の海(38、境川)と前頭9・安青錦(21、安治川)。技能賞は関脇・霧島(29、音羽山)と小結・若隆景(30、荒汐)で、殊勲賞は該当なし。十両は草野(23、伊勢ヶ濱)が13勝2敗で2場所連続の十両優勝を果たした。
【大の里・初土俵からの成績】
2023年
夏場所 幕下付出10枚目 6勝1敗
名古屋場所 幕下3枚目 4勝3敗
秋場所 十両14枚目 12勝3敗
九州場所 十両5枚目 12勝3敗
2024年
初場所 前頭15枚目 11勝4敗
春場所 前頭5枚目 11勝4敗
夏場所 西小結 12勝3敗 ※初優勝
名古屋場所 西関脇 9勝6敗
秋場所 西関脇 13勝2敗 ※優勝
九州場所 西大関 9勝6敗
2025年
初場所 西大関 10勝5敗
春場所 東大関 12勝3敗 ※優勝
夏場所 東大関 14勝1敗 ※優勝