首脳会談を前に握手する石破茂首相(右)とモンテネグロのスパイッチ首相=28日、首相官邸 石破茂首相は28日、モンテネグロのスパイッチ首相と首相官邸で会談した。スパイッチ氏は国費留学生として日本に留学経験があり日本語が堪能で、通訳を介さなかった。石破氏は「外国の首相と日本語でやりとりする、歴史に残る会談になる」と笑顔を見せた。
石破氏は同国を「価値・原則を共有する重要なパートナーだ」と述べ、両国間の人的交流促進に向け、訪日時の短期滞在ビザ(査証)の免除措置を9月から導入すると伝えた。同国が目指す欧州連合(EU)加盟に向けて支援するとも語った。
スパイッチ氏は「両国の友好関係に新たな段階を開きたい」と述べ、経済面での関係強化に期待を示した。モンテネグロはバルカン半島に位置し、旧ユーゴスラビアを構成していた共和国の一つ。
石破氏はルクセンブルクの元首、アンリ大公とも会談。航空宇宙や金融など幅広い分野で協力する意向を示し、アンリ大公は「2国間関係が一層発展することを期待する」と応じた。