
【動画】唯士10才、“好き”を知る『ふつうの子ども』本予告
本作は、国内外で高い評価を得た『そこのみにて光輝く』『きみはいい子』の監督・呉美保と脚本・高田亮のコンビが三たび手を組んだ最新作。自らも親となった監督と脚本家の2人が、今の日本に生きる子どもたちと、彼らと同じ時間に向き合う大人たちにフォーカスした、「ありそうでなかった子ども映画」だ。
主人公の唯士(嶋田鉄太)が恋心のようなものを抱く、大人びた同級生の心愛には、瑠璃(るり)が抜てきされた。初めての本格的な芝居ながらも、物語を牽引する強い存在感を披露している。2人と一緒に“環境活動”を始める陽斗は、土曜ドラマ『3000万』(NHK)や日曜劇場『VIVANT』(TBS系)に出演し、映画の公開待機作も多く控える味元耀大(みもと・ようた)が演じ、場の空気を惹きつける華やかさと秘められた繊細さの両面から訴えかける。
唯士の母親・恵子を演じるのは、蒼井優。育児に悩みながらも、我が子を信じ、褒めて伸ばそうとする母親を、丁寧に、そして温かく演じる。唯士の担任教師・浅井役には風間俊介。確かな演技力に定評のある風間が、30人の児童たちと日々向き合う小学校教師という役柄を、自然体で演じた。心愛の母親・冬役を演じたのは瀧内公美。登場シーンは限られていながらも、強烈な印象を残し、それぞれの大人たちもまた答えのない人生と相対する様を体現する。
今回、本予告が解禁された。「ウンチをしたら流す! 紙で拭くのを忘れずに」と教室で元気よく作文を発表する唯士10歳。友だちとワイワイ登校し、家では母と楽しく笑い合う、ふつうの小学生だ。そんな唯士が“好き”を知る。相手は同級生の心愛。「私たち子どもが生まれる前から二酸化炭素を出し続けているのは大人たちです」と発表し、先生に「大人が悪いとか誰が悪いとか言わないほうが…」と言われても、「じゃあ子どもが悪いんですか」と物怖じすることなく自分の意見を口にする女の子だ。
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心愛の提案で「大人の意識を変えるには行動を起こさなきゃいけないんだよ」と“環境活動”を始める3人。しかし、子どもたちの一途な思いがエスカレートし、親たちも巻き込んだ大騒動へと向かってしまう。“好き”という思いを巡る嬉しさ、楽しさ、そして戸惑い。「10歳になったら半分大人になるって言われました」という言葉が胸に残る本予告となっている。
また場面写真は、唯士、心愛、陽斗たちのイキイキとした日常、そして子どもたちを取り巻く大人たちの事情をビビッドに切り取ったもの。子どもたちと一緒に出会い直す私たちの世界は、こんなにも明るくて、スリリングで、ドラマチック。そんな物語を予感させる場面写真となっている。
映画『ふつうの子ども』は、9月5日より全国公開。