映画『フェイクアウト!』の完成披露試写会に参加した(左から)浅川梨奈、三浦りょう太、堀江慶監督 (C)2025 Colossus Pictures LLC 俳優の三浦りょう太、浅川梨奈、堀江慶監督が27日、都内で行われた映画『フェイクアウト!』(6月20日公開)の完成披露試写会に登壇した。
【写真】『ガオレンジャー』時代よりふっくらした堀江慶監督 ストーリーが二転三転し、物語の視点が変わるごとに、今まで見えていたものがまったく違うものに見えてくる本作。この日の舞台あいさつは映画上映前に実施されたため、ネタバレは厳禁となった。そんな状況の中、映画初主演を務める三浦は「最初に台本を読んだ時に、これは映像になった時にどうやって人に伝わるんだろうと思うようなシーンがたくさんあって。何回も読み返しながら理解を進めていきました。だから映像になったものを観た時に、こういう風になって、こういう風に伝わっていくのかと。完成したものを観て、ようやく自分の中で腑に落ちたという感覚になりました」と述懐。浅川は、劇中で自身のゴスロリ衣装姿を披露していることに触れ、「最初にお話をいただいた時から、撮影中も、そして今に至るまで、なんでゴスロリを着させられたのか…と思っています(笑)」と苦笑い。堀江監督が「本人はめちゃくちゃ嫌がっていたんですけど、似合っていましたよ」と浅川をなだめるも、本人は抵抗があったようで「3年前にやりたかった。あと3年若かったら、ノリノリだったと思います」と笑っていた。
そんな中、本作で初主演を務めることになった経緯を尋ねられた三浦は「実はこの作品に入る半年くらい前に、別の現場で監督とお会いして。仲良くなったんで、いつか一緒にやろうねと言っていたら、その半年後くらいにオファーが来た」と説明。補足するように堀江監督が「実は友達の現場を手伝いに行ったんですが、その作品に三浦くんが出ていて。普通に空き時間に話していたら仲良くなっちゃいまして。超いいヤツだなと思ったので、来週遊ぼうぜというノリですぐにオファーを出してしまった」と笑いながら明かした。2人をつなげるきっかけとなったのは、堀江監督が俳優として出演したスーパー戦隊シリーズ『百獣戦隊ガオレンジャー』だったとそう。「僕は小さい時にずっと『ガオレンジャー』を観ていたので、なんか似ている人がいるなと思って。『もしかしてガオイエローですか?』と聞いたら『そうです』と言われた」と三浦が証言すると、浅川も「わたし、さっき取材を受けていた時にその話を聞いて。はじめて知りました(笑)」と驚いた様子。それでも「それがきっかけで仲良くなりました。もちろん友達だからということだけではなく、この役にピッタリで。男らしさもあるし。この人しかいないと思ってオファーをしたんです」と堀江監督は力説していた。
三浦演じる主人公・高島誠人は、その純朴さゆえに、騙し合いを繰り広げるキャラクターたちに翻弄される役柄。三浦は「あまりピッタリ、ピッタリだと言われるのもうれしくないな」とボヤく。一方、物語の重要なカギを握るキーパーソンを演じた浅川は「言えることが本当に何もなくて…」と悩むも「ただ本人としては、ミステリアスな役だとは思っていなくて。ただ役として普通に演じていたら、編集のおかげもあって、そういう感じになったということ。この役は監督あってこその役だと思います」と感謝の思いを語っていた。
本作の主人公・誠人は、劇中でいろんな人たちの思惑に巻き込まれていくが、実際の登壇者たちは“巻き込むタイプ”なのか、“巻き込まれるタイプ”なのか、という質問が。「僕は巻き込もうとするタイプ」と答えた三浦は「僕が主催で何かをすることが多いですし、旅行に行くときも僕が仕切ることが多いかも。わりと人のペースに合わせるよりも、自分のペースでやるのが好きなので。大変だけど予約をとったりもしますし、自分でやりたいタイプ。僕のまわりには“やってもらいたいタイプ”の人が多いかもしれないですね」と説明。続く浅川は三浦とは真逆の“巻き込まれたいタイプ”だそうで「基本、どこかに行く時も、何かをやるタイプでもないし。まわりも、何も決めずに行き当たりばったりという子が多いです。ホワホワと生きているので、三浦さんみたいな人が近くにいたら助かります」と語る浅川だが「逆にせかせかしちゃうかも。分刻みで行動するんで」という三浦の言葉に「だめだめ!何も決めたくないです」と返した浅川に会場は笑いに包まれた。
最後のコメントを求められた浅川は「この後、映画を観ていただくと思いますが、わたしの役については、ちょっとしたことが命取りになってしまうので、何も言わないでください。ただ『かわいかった』とか書いてくれれば喜ぶので(笑)。皆さんの腕に期待しています!」と語ると、三浦は「つぶやくのにこんなにプレッシャーをかける映画もないと思いますが…」と笑う。三浦は「物語は時間軸が二転三転して。途中、え?と思う所もあるかもしれませんが、最後まで何も考えずに、このエンターテイメントを楽しんでいただけたら」とメッセージを送っていた。