警察官かたる特殊詐欺拠点か=カンボジアで邦人20人拘束―日本の情報提供で摘発・警察庁

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2025年05月29日 18:31  時事通信社

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タイと国境を接し、特殊詐欺の拠点があるとされるカンボジア北西部の町ポイペト=2月28日
 カンボジア北西部の町ポイペトで、現地当局が日本人を含む数十人を拘束した事件で、警察庁は29日、摘発された施設は警察官をかたる特殊詐欺の拠点とみられると明らかにした。愛知県警が情報をつかみ、同庁がカンボジア側に協力を要請していたという。日本の警察当局はカンボジア警察などと情報共有しながら、実態解明を進める。

 警察庁によると、愛知県警がカンボジアを拠点に詐欺をする日本人がいるという情報を入手。ポイペトに詐欺の国際電話をかける事務所や犯罪グループが宿泊する建物があるとされ、警察庁がこうした情報を外務省を通じて、現地当局に提供していた。警察官に成り済まし、マネーロンダリングなどの捜査を装って金銭を要求する詐欺をしていたとみられている。

 現地当局は27日に拠点を捜索。少なくとも日本人20人を含む約30人が拘束され、既に首都プノンペンの収容施設に移された。捜索でパソコンやスマートフォンなどが押収されたという。警察庁は身柄の引き渡しや押収物の解析などについて協議を進める。愛知県警も捜査員を現地に派遣する。

 ミャンマーを拠点とした特殊詐欺で少年を含む多数の日本人が逮捕されるなど、東南アジアに詐欺拠点が設けられるケースは増加。警察庁によると、2019年以降、日本からの情報提供でタイやカンボジアなど計14件の犯罪拠点が現地当局に摘発されたという。 

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