玉城ティナ、ゲン担ぎをしないワケ「忘れた日に絶望しちゃいそう」

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2025年05月30日 08:50  日刊SPA!

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14歳で講談社主催のオーディションにて初代グランプリに輝き、芸能界デビュー。現在は、映画やドラマを中心に俳優として活躍している玉城ティナが、公開中の映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』に出演する。
イタリア・ヴェネツィアの教会にある懺悔室で、とある男から聞いた“幸運に見舞われる呪い”に囚われていく露伴の姿を描く本作。玉城は、本作のキーとなる女性・マリアを演じている。

そこで、同シリーズの印象やヴェネツィアロケのエピソードのほか、“運”の捉え方についても語ってもらった。そこには、心穏やかに過ごすヒントが隠れているかもしれない。

◆ヴェネツィアでは友人・飯豊まりえと息抜きも

――『岸辺露伴は動かない』という作品について、どんなイメージを持っていましたか?

玉城ティナ(以下、玉城):『ジョジョの奇妙な冒険』も含めて、熱狂的なファンが多い作品というイメージでした。あと、実写作品は当初からなんとなく知っているんです。高校生くらいの頃から仲の良い(飯豊)まりえが、岸辺露伴の担当編集・泉京香役で出演しているので、「今、まりえはこういう作品をやっているんだ」と、気になっていましたね。

ただ、その実写作品自体、とても人気のシリーズになっているじゃないですか。原作のファンの方も注目されていて、情報解禁されるたびに「楽しみ!」という声をたくさんいただくので、出演が決まってちょっぴりプレッシャーを感じました。

――ともあれ、出演が決まって、飯豊さんからはどんな言葉をもらいましたか?

玉城:私たち、そんなにマメに連絡を取り合うタイプじゃないんですけど、「ティナ、出るんでしょ?」とメッセージをくれました。マリア役が私だと聞いて「ぴったりだと思った」とも言ってくれたので、よかったなとホッとしたのも覚えています。ほかには……全編ヴェネツィアで撮影をすることは決まっていたので、「一緒に行けるの、楽しみだね」って。

――ヴェネツィアで、ゆっくりできる時間はありましたか?

玉城:はい。もちろん、撮影のことを考えるとウキウキすることはできませんけど、まりえとお茶をしたりお散歩をしたりしました。滞在期間は3週間くらいだったんですが、最後の方には水上バスも使いこなせるようになっていましたね(笑)。市街地の石畳や、マリアが働いている仮面工房、街を照らす朝日と夕日とすべてが美しかったです。「ここを離れたくない!」という気持ちが芽生えてもおかしくない場所でした。

◆ヴェネツィアでは友人・飯豊まりえと息抜きも

――マリアの仮面工房は、実在する場所を借りたとか。

玉城:そうなんです。工房の赤い壁には仮面がひしめき合うように飾られていました。それが……すごく異様で、見透かされているような気分になったんです。人間が一つひとつ息を吹き込むように作っているから、そう感じるのかもしれないですね。と同時に、職人さんたちのプライドもすごく感じる空間でした。

――では、ヴェネツィアではハプニングもなく平和に過ごせた?

玉城:そうですね。何か起きていたら良かったですけど(笑)、穏やかな日々を過ごせました。ホテルにはキッチンが付いていたので、スーパーで食材を買ってきて自炊することもありましたね。

――ちなみに、撮影期間にあったことでもそれ以外でもいいのですが、玉城さんが“懺悔”したいことはありますか? 今作のタイトルにちなんで、教えてください。

玉城:えーっ、ないです! というか、ここで言えるようなかわいい懺悔はないかな(笑)。

◆玉城ティナ流“運との付き合い方”とは

――ところで、芸能界は「運も実力のうち」と言われることがありますが、玉城さんはどう思いますか?

玉城:確かに、みんな「運良くここまで来れた」とか「今回は運が良かっただけ」などよく言いますし、この業界に根強く残っている感覚なんだろうなとは思います。一体、それがどこにつながってどう巡っていくのかもわからないけど、漠然と信じていて「運命だ!」と感じることもある。それが面白いです。

実際、私自身も「今日は運がいいな」「今日はついてないかも」と、よく思います。単なる沖縄の学生だった私が今ここにいるのも、運に身を任せて来たからなのかなと思いますし。でも結局、運がどうこうというよりも、自分が前向きに考えられるかどうかだと思うんですよ。運気を上げようとして、自分をがんじがらめにしてしまうパターンってたまにありますけど、それだと自分が苦しくなるだけじゃないですか?

――運気を上げたいのにストレスを感じては、意味がないと。

玉城:そうですね。なので運気を上げる方法を必死に試すくらいなら、「最近、良くないこと続きだな。今は運が悪いんだ」「いずれ良くなるよね」と、ほどよく運のせいにして自分の気持ちを軽くする。そのくらいが、ちょうどいい運との付き合い方だと私は思います。

◆ゲン担ぎは「忘れた日に絶望しちゃいそう」

――とすると、運気を上げることはしていないんですね。ゲン担ぎとかも。

玉城:はい、していないですね。忘れてしまった日は、絶望しちゃいそうですし(笑)。

――それに、ゲン担ぎを作り始めたらキリが無くなって、それこそがんじがらめになってしまうかもしれませんね。

玉城:増えすぎて、ベッドから起き上がることすらできなくなりそうです(笑)。あと、運が悪い日に「あれをやらなかったからだ」と思いたくないんですよ。だからやらないです。

神社にお参りに行くのを習慣にしている方、いるじゃないですか。それはとても素晴らしいことだと思うんですが、私は「自分の心の中にも神様はいるから、出向かなくてもいいかもな」というスタイル。でも、ときどき神社で神頼みをさせていただくこともあるという、いいとこ取りをさせてもらっています(笑)。ある意味、そのくらいゆるいほうが私は前向きでいられますね。

【玉城ティナ】

1997年、沖縄県生まれ。’12年にファッション誌『ViVi』のモデルとしてデビュー。以降は数多くのドラマや映画にも出演し俳優として知名度を上げる。5月23日より公開の映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』は、原作の第一作目となったエピソードを実写映像化。ヴェネツィアの教会でとある男の懺悔を聞いた露伴が、“幸福になる呪い”に自分自身もとらわれていく様子を描く

<撮影/コウユウシエン 取材・文/松本まゆげ ヘアメイク/今井貴子 スタイリング/丸山佑香(まきうらオフィス) 衣装協力/AKIKOAOKI(アキコアオキ)>

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