キャデラック、アキュラ、ポルシェ、BMWといったLMDhカーに加え、LMHマシンのアストンマーティンも参加しIMSA GTPクラスは盛り上がりを見せている IMSA代表のジョン・ドゥーナンは、ウィザーテック・スポーツカー選手権などを管理する同団体が他シリーズと共有しているトップカテゴリーのプラットフォームの未来について、FIA国際自動車連盟、ACOフランス西部自動車クラブと「断続的な連絡を取っている」と述べた。
また同氏は、レギュレーションの延長についても今後数週間でさらにニュースが発表される可能性があると示唆した。
この動きはWEC世界耐久選手権のパドックで、現在のLMH(ル・マン・ハイパーカー)/LMDh技術規則を2029年から2032年のWECおよびIMSAウェザーテック選手権のシーズン終了まで延長する可能性について議論が続いていることを受けてのものだ。
昨年6月のル・マンで、WECではハイパーカー、IMSAではGTPと呼ばれるプロトタイプ・カテゴリーが、2027年から2029年までの2シーズンにわたって延長されることが発表され、これによってジェネシスやフォード、マクラーレンがトップクラスに参入する道が開かれることとなった。
IMSAがさらにレギュレーション延長の議論を進めているのかをSportscar365から尋ねられたドゥーナンは、国際パートナーとの緊密な連携を認め、次のようにコメントした。
「私たちはACOとFIAとつねに連絡を取り合い、スポーツとしてコンバージェンス(規則の収斂、収束)において何を実現すべきか議論している」
「すでにコミットしているチームや将来のプログラムにおける安定性。私たちは、この状況を全員にとって継続させるための方法をつねに探っているんだ」
「したがって、簡潔に言うと、私たちはスポーツのためにすでにここにいるチームや公に参入を表明しているチームを含む、全員に可能な限り長い期間を確保するための決定を下したいと考えている。今後数週間でさらに詳細が明らかになることを期待しているよ」
「しかし、これは間違いなく、私たちのリーダーシップとACOのリーダーシップ、WECのリーダーシップが議論し、スポーツの長期的な未来のために望んでいることだ」
ドゥーナンは、レギュレーションの延長はグループでの決定として行われると示唆している。ACOやFIAとのトップカテゴリー統合に関するパートナーシップは、世界中の主催者との数多くの重要な連携のひとつに過ぎない。
「私たちは、ステファン・ラテル率いるSROモータースポーツ・グループとGT4プラットフォームに関する協議や、ACOとのトップカテゴリー統合に関する提携、またはGT3プラットフォームが世界中の多くの選手権で特別な役割を果たしている事実など、これらの協力的な議論から生まれる勢いを感じている」とドゥーナンは説明する。
「(ウェザーテック選手権の)GTDプロをとおしてリーダーシップを発揮できたことを大変誇りに思っている。このプログラムによって、メーカーはプロドライバーとそのランキング、顧客プログラムを活用することができる」
「こうした協力関係がなければ、間違った方向に衰退していくことになるだろう。だからこそ、我々は議論するたびに『この勢いを維持し、さらに成長させるにはどうすべきか』を目標としているんだ」
アストンマーティンが今年、LMH規則に準拠した最初のマシンをIMSAに投入したことを受け、ドゥーナンは今後さらに多くのクルマが参加することを期待していると付け加えた。
「私は多くの対話を行っている」と同氏は述べた。
「昨年COTA(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)に行き、全員と会った。フェラーリやトヨタ、プジョーとね。もちろん、アストンマーティンもだ」
「実際のところ、LMDhカーでWECを戦っているアルピーヌは、アメリカでロードカーの販売を開始したがっていると話題になっているが、歓迎のマットは敷かれている。11月のテストにすべてのメーカーを招待しているんだ」
「私たちは、他のメーカーもアストンマーティンの足跡を辿り、アメリカでプログラムを展開することを願っている。そしてこれは私個人の意見だが、北米市場はこれらのブランドそれぞれにとって非常に重要なマーケットのはずだ」
「そして私は、『希望は戦略ではない』とオフィスでよく言うが、他のメーカーもウェザーテック選手権に参加して、デイトナ24時間やセブリング12時間、プチ・ル・マンといったイベントも、ル・マンと同様に特別であることが世界に示されることを願っている」
[オートスポーツweb 2025年05月30日]