法制審部会に出席後、記者会見する袴田ひで子さん(左)ら=30日、東京都千代田区 法制審議会(法相の諮問機関)は30日、再審制度の見直しを検討する刑事法部会の第2回会合を法務省で開き、静岡県で起きた一家4人殺害事件で再審無罪となった袴田巌さん(89)の姉ひで子さん(92)が参考人として出席した。ひで子さんは「法に不備があることは間違いない」と述べ、法改正を求めた。
ひで子さんは「今も冤罪(えんざい)で苦しんでいる人は大勢いる。巌が長く苦労したことが法律の改正という形で役に立つのであれば、私たちにとってこれ以上の幸せはない」と訴えた。
ひで子さんはこの後の記者会見で「今まではなるべく言わないようにしていたことを思い切り言ってきた。(巌さんが)47年7カ月、閉じ込められたということを強調した」と話した。鈴木馨祐法相が29日に直接謝罪したことについては「ありがたいと思った」と語った。