「あんぱん」阿部サダヲ、“ヤムさん”の「戦争への思いも、このあと明らかになる」

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2025年05月30日 19:01  cinemacafe.net

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連続テレビ小説「あんぱん」9週
アンパンマンの原作者・やなせたかしと小松暢夫婦をモデルにした連続テレビ小説「あんぱん」で、“ヤムさん”こと屋村草吉を演じる阿部サダヲからオフィシャルコメントが到着。阿部が思う草吉の人物像やパン作り、そしてヒロイン・のぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)への思いを語った。

阿部が演じる屋村草吉は、どこからともなくふらりと高知にやって来た、風来坊のパン職人。お金にうるさく口は悪いが、パン作りの腕はたしか。のぶと嵩の人生に大きな影響を与えていく。

第9週では、陸軍に納める乾パンの注文が朝田パンに入るが、草吉には断られてしまい…。

――「こころ」(2003年度前期)以来の朝ドラ出演。草吉の人物像と、演じる上で意識していることは?
阿部朝ドラは、お父さん役もできる年齢になってきたかなと思っていましたが、それとはまたちがう、風来坊のパン職人というおもしろい役をいただけて、やりがいがあるなと感じています。僕の想像ではありますが、草吉は何かを諦めてきて、愛情に飢えている。だからこそ、人にすごく興味がある人物なのかなと。

一見冷たそうに見えますが、結局は困っている人がいると助けたくなってしまうのだと思います。とはいえ、特に前半は、なんだかよく分からない人でいたほうがいいんだろうなと思って演じていました。

草吉は言葉遣いが荒いので、ただの気が強い人に見えないよう、なるべくあたたかい印象に持っていけるようにしたいと思っています。釜次さん(吉田鋼太郎)との掛け合いで、ユーモアのある感じに見えるといいなと。

あとは、脚本の中園(ミホ)さんに「ヤムさん、おもしろくしてください」と言われたので(笑)。暗くなるような場面も、明るくしていければと思っています。ただ、皆さんが方言に苦労されていて、僕が勝手なことをしてしまうと、急には方言が出てこなくて困らせてしまうので。そこはあまり乱すことはしないように気をつけています。

――パン職人という役柄にあたり、パン作りの練習はいかがでしたか?
阿部実際にパンの工場に行って、パンをこねて、あんこを包んでという基礎から練習しました。撮影では、道具も作り方もその時代に合わせています。パンがおいしそうに見えないから撮り直しということもありましたし、ツヤ感が重要みたいです。「あんぱん」を見て、朝ごはんがパン派になる人も多いんじゃないかな(笑)。

草吉があんぱんで悲しみに包まれた朝田家の人々を救ったり、のぶや嵩の受験のときに“合格あんぱん”をあげたり、元気になってほしいときにあんぱんを焼くっていうのは、いいですよね。いつの間に作っていたんだろうという場面も多いですが(笑)。みんなのことを思って、こっそり作っているんでしょうね。

――草吉として、のぶと嵩のことは、どう見ている?
阿部あの2人の関係性はすごくおもしろいなと思いながら見ています。のぶのように、あれだけ明るくまっすぐに向かってきてくれる人ってなかなかいないと思いますし。だから、嵩はこの人がいいなと思ったんでしょうね。

草吉からすると、嵩はどこか似ているところがあったんだろうなと。最初に川辺で、ひとりぼっちでいる嵩を見たときから、そのさみしげな姿に、何かシンパシーを感じたんだと思います。草吉からすると、嵩は気になって仕方ない存在なのかもしれません。

――最後に、視聴者の皆さんへメッセージを
「あんぱん」は、愛があり、やさしい気持ちになれる作品だと思います。草吉はずっと朝田家にいましたが、やっぱり風来坊ですからね。どこかに行かなくてはなりません(笑)。草吉の戦争への思いというのも、このあと明らかになると思いますので、ぜひ今後の展開も楽しみに見てもらえるとうれしいです。

連続テレビ小説「あんぱん」毎週月〜土曜日8時〜/再放送12時45分NHK 総合ほかにて放送中(全26週/130回)。※土曜日は1週間をふり返り




(シネマカフェ編集部)

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