投資・デジタルで協力確認＝日カンボジア首脳会談

　石破茂首相は３０日、カンボジアのフン・マネット首相と首相官邸で会談した。両首脳は共同声明を発表し、投資やデジタルなどの経済分野の協力を盛り込んだ「日本・カンボジア経済共創パッケージ」を決定した。

　パッケージには、ビジネスセミナーの開催、投資に関する相談窓口創設などの協力項目を明記。項目ごとに所管省庁が連携を図ることで一致した。

　石破氏は共同記者発表で「カンボジアの民主的な発展をさまざまな取り組みで支援する」と表明。カンボジアを拠点とした特殊詐欺への対策については「治安維持のための連携を強化する」と述べ、フン・マネット氏は「国際犯罪に対する情報共有を通じて協力を継続する」と応じた。

　両首脳は、日本が防衛装備品などを無償供与する「政府安全保障能力強化支援（ＯＳＡ）」を将来的に検討することや、北朝鮮情勢について認識を共有。トランプ米政権の関税措置を念頭に多角的貿易体制を巡っても協議した。