舞台監督の家主、42歳で転職→英国式の石積み職人に 注目集める“進化系ログハウス”【住人十色】

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2025年05月31日 07:00  ORICON NEWS

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31日放送『住人十色 』より=石積み職人が建てた“進化系ログハウス”(C)MBS
 俳優の駿河太郎、三船美佳がMCを務める、MBSテレビ『住人十色〜家の数だけある 家族のカタチ〜』(毎週土曜 後5:00 ※関西ローカル)の31日放送回では、「石積み職人が建てた“進化系ログハウス”」を紹介する。

【写真】まるで外国映画に出てくるような玄関ポーチ

 住人(アルジ)は、愛知県名古屋市から淡路島南部の南あわじ市に移住した50代の夫妻。3年前、瀬戸内海が見渡せる丘の上に家を建てた。家は、木をふんだんに使ったログハウス。玄関アプローチの石積みは、イギリスで庭園や建造物に使われてきた「ドライストーンウォーリング」という伝統的な積み方で作られている。

 夫は実は、本格的な英国式石積みができる日本でも数少ない職人の1人。以前は歌舞伎やミュージカルなどの舞台監督をしていたが、勤めていた劇場の閉館を機に42歳で転職を決意した。たまたま出合った英国式の石積みに魅了され、本場イギリスで学んで資格を取得。その後も研さんを重ね、今では本場の大会で最優秀賞を受賞するまでになった。

 さらに2021年、夫が石積み職人として独立するのを機に、利便性に優れ自然も豊かな淡路島への移住を決めた。ヨークシャストーンという吸水性のいい石を使ったアプローチの階段を上がると、まるで外国映画に出てくるようなさまざまな植物や道具で彩られた玄関ポーチ。石積みの外壁は、もちろん夫が手掛けたものだ。

 家の中は、木のぬくもりにあふれた空間が広がる。徳島産の杉の丸太を使った立派な柱と梁は、ログビルダーと呼ばれるログハウス専門の職人に組み上げてもらった。ただ、一般的なログハウスの壁は丸太をそのまま積み上げたような形をしているが、この家の壁は板。これは柱と梁には丸太を、壁には板を使用する「ポスト&ビーム工法」と呼ばれるもので、壁を平面の板にすることで居住空間が広くなり、コストも3割ほど安くなるのだそう。丸太の良さも残しつつ暮らしやすいログハウスとして注目されている工法だ。

 キッチンカウンターの上に吊っているのは古道具店で購入したはしごで、イギリスのパブのようなカウンターにしたいと、はしごを吊り下げ収納として活用。夫がデザインした食器棚には妻が集めたアンティークの皿が並ぶ。ホームセンターで買える安価な集成材で作った棚の塗装は、自分たちでブライワックスを塗りアンティーク調に仕上げるなど、アンティークが好きな夫妻のインテリアで室内が彩られている。

 石積みを使ったガーデニングスペースでは、妻が庭づくりを満喫している。実は、妻は移住をきっかけに、花苗販売店を始めた。長年、趣味でガーデニングを楽しんでいたが、この家の庭を見た近所の人から「ぜひ売ってほしい」という声を受け、思い切って自宅の庭を店として開放することにした。今では県外からのお客さんも増え、イベントにも出店するようになった。

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