IMSAデトロイト戦のポールポジションを獲得した93号車アキュラARX-06(アキュラ・メイヤー・シャンク・レーシング)のニック・イェロリー 5月30日、アメリカ・ミシガン州のデトロイト市街地コースで、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第5戦『デトロイト・グランプリ』の公式予選が行われ、アキュラ・メイヤー・シャンク・レーシング(MSR)の93号車アキュラARX-06を駆るニック・イェロリーがポールポジションを獲得。今季開幕から続いていたBMW Mハイブリッド V8の連続ポールポジション記録を止めた。
イェロリーは2.65kmのこのコースで1分05秒762というタイムを記録。これにチームの姉妹車である60号車のトム・ブロンクビストが続き、アキュラ勢がフロントロウを独占する形となった。
BMW MチームRLLはシェルドン・ファン・デル・リンデの25号車が3番手、連続ポール記録が途絶えたドリス・ファントールの24号車が4番手と、グリッド2列目に2台のMハイブリッド V8を並べている。
アキュラのイェロリーは、これがキャリア初のウェザーテック選手権でのポール獲得となった。またMSRにとっては、2023年のカナディアン・タイヤ・モータースポーツ・パーク戦以来のポール獲得であり、さらにIMSAのトップクラスにおけるMSRのフロントロウ独占となると、2008年のデイトナ24時間にまで遡る。
イェロリーは「どんなストリートサーキットであったとしても、ここは最高のスタート地点だ。他のストリートサーキットのことを考えてみても、ポールポジションを獲得することは、通常はかなり楽になる」と述べた。
「僕としてはIMSAでの初ポールポジション獲得だし、(今回のプログラムでの)アキュラとチームにとっての初ポールポジション獲得でもある。チームはすべてを完璧にするために、懸命に取り組んできた。このプログラムはまだ新しいもので、昨年11月にスタッフ全員が集まったばかりだ。僕らはますます力強く成長している」
100分間で争われる決勝レースは、6月1日土曜日の15時40分(日本時間2日4時40分)にスタートする予定だ。
なお、開幕戦デイトナ24時間レースで93号車アキュラのラインアップに加わっていた太田格之進は、6月末に予定されているワトキンス・グレン6時間レースでIMSAのレースに復帰する。彼は先日、レンガー・バン・デル・ザンデとイェロリーとともに、同サーキットでのテストを無事に終えている。
イェロリーは太田について、次のように述べた。
「ここは、日本やヨーロッパのレースとはまったく異なるスタイルだ。だが彼は、すでにデイトナで素晴らしいスピードとレースクラフトを見せている。彼は(第2戦)セブリングではLMP2クラスにも参戦しているから、きっとより安定した走りを見せてくれるだろう」
太田は今週、日本の富士スピードウェイでENEOSスーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTONE第3戦『NAPAC富士24時間レース』にクラフト・バンブー・レーシングから参戦中で、予選ではポールポジションを奪っている。太田の次回IMSA出場となるワトキンス・グレン6時間レースは6月26〜29日、ニューヨーク州のワトキンス・グレン・インターナショナルで行われる。
[オートスポーツweb 2025年05月31日]