2025年FIA F2第6戦バルセロナ スプリントレース暫定表彰式 5月31日、2025年FIA F2第6戦バルセロナのスプリントレース(決勝レース1)が開催され、リチャード・フェルシュフォー(MPモータースポーツ)が今季2勝目を飾った。
アレクサンダー・ダン(ロダン・モータースポーツ/マクラーレン育成)が2位、ラファエル・ヴィラゴメス(ファン・アメルスフォールト・レーシング)が3位を獲得している。
第3戦ジェッダのフィーチャーレースに続く優勝を掴んだフェルシュフォーは、スプリントレース終了直後の記者会見で「正直、トップに立てるとは思わなかった」とレースを振り返った。
「FIA F2には長い間(2021年から)参戦しているけど、今回は本当にクレイジーなレースだったね。スタートでストールしてしまったのは残念だったけれど、序盤は粘り強く走っていたよ。セーフティカー(SC)が出た後、チームは自信をもって正しい判断を下し、ピットインの指示をくれたんだ。僕はその指示に従い、最終的には素晴らしいレースをすることができた。それでも最後は少しトリッキーで、アレックス(アレクサンダー・ダン)は本当に速かったけれど、トップになれて本当に嬉しいね」
「正直、ソフトとハードの違いはわからなかった。2、3周は影響が出ると思ったけれど、(タイヤ交換後の)6周すべてでここまで大きなグリップ差が出るとは思いもしなかった。だからトップ7はピットに入る選択をしなかったんだと思う。(終盤は)アレックスがDRS圏内にいると分かっていたから、とにかく粘り強く走った。逃げようとしていたわけではなく、ギャップをコントロールしようとしていたんだ」
「(チェッカーを受ける)数周前にアクシデントがあって、まっすぐ走れなくなってしまったんだ。それに、アクシデント後のストレートでは、スピード不足を感じていた。何が起こったのか正確には分からなかったけれど、マシンに大きなダメージを受けたと思ったから、ピットに戻ることも考えた。それでも持ちこたえて、1位でフィニッシュすることができたから、とても嬉しかったよ」
「イモラでは体調を崩してしまったし、モナコでは1周目のアクシデントが少し残念だった。それでも、今のところは良い仕事をしているし、安定した走りができていると感じるから、自信を持っているよ。8位のまま終わるのではなく、優勝できたのはとても嬉しいから、この喜びを受け止めたいと思う。でも、明日はまた1からのスタートだから、全力を尽くすよ」
13グリッド降格ペナルティを受け、後方19番グリッドからスタートを迎えたダンは、終盤の逆転劇を想定していたかという質問に「想定外だった」とコメント。
「今朝目覚めた時、こんなポジションにいるとは思っていなかったよ。昨日のフリー走行での出来事は馬鹿げていて、あってはならないことだったから、チームには申し訳なく思っている。だからモナコ、そして昨日のフリー走行での出来事を考えると、良い結果だと思うし、ポイントも獲得できて心から嬉しく思うよ。この数週間でペースがあることはわかっていたけれど、それ以上の結果を追い求めるのではなく、現状を受け入れることが必要な時もある。今後は、この点をもう少し調整していくつもりだよ」
「僕はガビ(ガブリエレ・ミニ/プレマ・レーシング/アルピーヌ育成)とセブ(セバスチャン・モントーヤ/プレマ・レーシング)の真後ろにいたから、クラッシュが起きた瞬間、『もしSCが入ったらピットインするべきだ』とチームに伝えた。そしてSCが出ると、すぐにピットインしたんだ」
「SC後はできるだけ早くトップに立つことだけを考えて、2位まで順位を上げることができた。あと数周走れていれば、リチャード(フェルシュフォー)に仕掛けるチャンスがあったかもしれないけれど、追い抜くのは別の話だ。シーズンを通して彼のペースは速く、レースのやり方も理解している。先週末のことを考えれば、無茶をしてポイントを失うことは避けたかったから、この結果に満足しているよ」
「今日の結果は、僕が信じられないほどのペースで、素晴らしいレースを展開したから得られたのではなくて、正しいタイミングで正しい場所にいることができた結果なんだ。だからこの結果が、明日の結果を左右するわけではないと思うけれど、フィーチャーレースでの僕たちのペースは常に好調だ。明日はペナルティで8番グリッドからのスタートになるけれど、歴史が繰り返されるのであれば、良いポイントを獲得できるはずだよ」
参戦2年目にして自身初の表彰台登壇を果たしたヴィラゴメスは、「とても嬉しい」と開口一番に語る。
「昨日は本当にひどい一日で、最後尾からのスタートになったけれど、FIA F2で初の表彰台を獲得できたから嬉しいよ。レース前に様々なシナリオを想定して、レース終盤にSCが導入される可能性が出たら、ピットインすることはチームと確認していたんだ」
「表彰台を狙えることに気がついたのは残り2周のタイミングで、次のマシンがジャック(クロフォード/ダムス・ルーカスオイル/アストンマーティン育成)で、彼は3番手だと言われたときだった。それまでは、マシンを失って時間を無駄にしないことに全力を注いでいたよ」
「(表彰台を獲得することは)いつだって嬉しいけれど、今回は少しクレイジーなレースだった。だから現実的に考えなければならないし、ハードタイヤでは苦戦した。明日のレースこそが重要で大きなポイントが絡むから、何が悪かったのかを振り返り、修正して、良い結果を残したいね」
[オートスポーツweb 2025年06月01日]